Amazonプライムビデオにて観賞。
【あらすじ&概要】
辣腕の本の探偵コルソは、バルカン出版の社長ボリスから、最近彼が手に入れた1冊の本──17世紀の悪魔書「ナインスゲート」にまつわる仕事を依頼される。世界中に3冊しか存在していないこの伝説の本の残り2冊を探し出し、その真贋を確かめろというのだ。コルソはまず、ボリスにこの本を譲ったコレクター仲間を訪ねるが、彼は謎の自殺を遂げていた。危険を感じたコルソは本を友人バーニーに預けるが、翌日バーニーも本の挿し絵と同じ姿で殺される。
(映画.comより引用)
1999年
133分
原題: The Ninth Gate
フランス・スペイン合作
【★★★(3.5)】
妙に落ち着いたトーンが続くがそこが良い。
ジョニー・デップのほのかな色気
【感想】
ロマン・ポランスキー監督とジョニー・デップです。
今回の主人公は「本の探偵」。 なんて素敵な響きでしょうか。
しかしジョニー・デップ演じるコルソは素敵な探偵ではありません。
かててくわえて物語も素敵な探偵物語ではございません。
頭が良くて狡猾でタバコと酒を愛する、その道では名の知れた本の探偵。
身なりは不潔でない範囲で、いつも同じ愛用のコートに肩掛けカバン。耳の後ろにしっかりかかるメガネ。
味わいのある男だが、ハードボイルドなワケでもなくキザでもなく一見普通のちょっと男前なおじさん。
そんな彼が金に釣られて巻き込まれだすのは「悪魔」にまつわるいわくつきの本。
世界にたった3冊しかない本を廻る冒険、といえばワクワクの詰まった壮大な冒険のように聞こえるが、この作品のトーンは極めて静か。
音楽もハネあがらない。
異常事態を知らせるのも電動車椅子の音だったり、
急に女が宙に浮いてもフワーっと静かに。
それがとても良い。
盛り上がりに欠けるという方もいるかもしれない。
急に車が発進してきて「危ない!」となっても、そこから急展開になることなく事は一旦落ち着く。
謎の死を遂げた人がでても感情的になることなく次へ…。
だがそれが良い。
演出じみてないというか、ドラマティック過ぎないからこそ物語の続きを飽きずに観れるような。
他の登場人物も派手ではないが少しひと癖ある人物が多く、
謎の緑色の瞳の女性
妙にエロチックな熟女
全体が静かなトーンで描かれつつ、なんか気になる人物たち、
そしてなんだかよくわからない「何か」がおきて、また「何か」がおこる予感がする。
いいでしょ、これ。
さぁそしてクライマックスには…!!
ここがちょっと個人的にはイマイチでした。
ラストは最高じゃなかった。
だけど途中はすごく好きですね。
最後どうなるのか忘れた頃にもう一度観たい。
そんな映画でした。
以上。