もう2週間前ですが、北穂高岳、奥穂高岳に登ってきた。

GWは混むことが分かっていたので、「GW明けで好天が続きそうな日を狙って・・・」と思っていたら、GW翌週が晴れ続きの予報になったので慌てて準備を整え出発。

 

二十数年前は毎年のGW恒例になっていた行事を再現できるかどうか?

まぁ毎週どこかの山歩きをしてトレーニングもしてたけど、とかく道具から入るタイプなのでまた色々装備を買い足してしまった。

【買い足したもの】

・テント(アライテント エアライズ1)

20年以上前のもの(ゴアライト)を出してみたら、テント内側のコーティングが剥げて粉だらけ。そう言えば、アイゼンで踏んづけてしまって大きな穴をガムテープで塞いでいるわ、で、あと何回使えるんやろう?と言うマイナス思考は一旦置いといて。

・ザック(グレゴリー バルトロ65)

これもまぁ20年前のミレーがあったのですが、物欲に負けました。

・ウエア類

若いころより寒さへの耐久力が落ちているだろうと、最近はやりのドライレイヤー、メリノウールベースレイヤー、ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンシューズなどなど、無職の立場を忘れてやっちゃってます。

 

【買い替えなかった装備】

・アイゼン(カジタックス12本爪)

これは今使っている登山靴にもしっかり付けれることがわかったので、一旦買い替えは控えた。

・ピッケル(シャルレ モーゼル75cm)

流行りはかなり短くなっているけどまぁ一旦我慢。新しいのだと重さも半分ぐらいになるんですけどね。

 

命に係わる装備を軽視しているような・・・。

 

パッキングを終えて、18kg。まぁそうなりますよね。

 

さて山行ですが、月曜は車であかんだな駐車場まで走って車中泊。

翌朝一番のバスで上高地へ。

久しぶりの上高地。

計画では、ここから涸沢まで入ってテント設営。

翌日2日目は小さなサブザックに水と行動食、防寒着ぐらいを入れて北穂高岳往復、

3日目は同じく奥穂高岳を往復して4日目に下山する。

若いころは3日目に奥穂高登頂後、涸沢でテントを撤収してそのまま上高地に下っていたけど、1日の行動時間を少なめに計画した。

まぁ幸運なことに4日間を通していい天気の予報なので、涸沢のロングステイを満喫できそう。

 

そしてだいたい6時間半ぐらいで涸沢に到着。

すぐにテント設営。

GWにはたくさんテントが張られていた写真は見たけど、翌週の平日はほんの数張り。

古い遺跡の発掘現場のようになったテント場の一番上側を陣取った。

快晴で日中は暑くてテントの中にはいられない。その点涸沢だと涸沢ヒュッテのテラスが天国になる。

 

ただ太陽が穂高岳山荘のある白出のコルに沈むと一気に気温は下がって、もう外にはいられない。

すぐにテント内でも気温は3℃ぐらいに。

狭いテントの中ではやることもないので、早々に夕食を食って寝てしまおう。

重い荷物を担いでここまで上がってきたのだけど、新しいグレゴリーのザックは良くできていて、重量のほとんどを腰に預けることができてしまう。こりゃ直に重さを感じることなく歩けると調子に乗っていたら、なんと腰痛が出てきてしまった。

狭いテントの中で中腰で作業したり、丸まって食事したりしたのも悪かったんだと思う。

この時点で気持ちはかなり凹み気味だったが、とりあえず、消炎鎮痛湿布を貼って、翌日までに治まることを願って寝袋に入る。

 

翌朝4時起床。これでも9時間は寝袋の中にいたことになる。

家だとこんなに長い時間トイレに行かずに済むことなんかないのに、なんとかなってしまった。Why?

モルゲンロート。朝日はまず穂高の頂上付近を照らし出す。

今日明日はほとんど空荷での頂上往復だから腰もひとまず大丈夫そう。

危ないのは最終日にまた荷物を担いだ時やな。

 

ゆっくり朝食を食って6:00、いざ北穂高岳頂上へ。

古いピッケルは長さがあるので、急な登りで少し前方に突き刺すと手がかりになって歩きやすいんやけど、流行りの短いピッケルだと使いづらいんちゃうかなぁ。

 

かなり登ってテント場が小さくなってきた。いいペース。

 

高度を上げると前穂高岳の稜線の向こうに南アルプスが、そしてその向こうに富士山が頭を出す。

 

そして北穂ピークへ。

20年ぶりに上がってきました。槍ヶ岳もお出迎え。

(そうそうスパッツも30年物でした。)

 

北穂小屋に3時間ぐらいいてたかな。ランチはアラビアータ。

山小屋様様です。

 

ゆっくり下山しても午後はたっぷり涸沢天国。

テラスで担ぎあげたワインをちびちび。

 

そして3日目は奥穂高岳へ。

北穂高はそんなに恐ろしいところはないけど、奥穂高は一箇所だけちょっと怖いところがある。

それがココ。

雪渓の左上に人がいます。

昔の記憶ではこんなに長く雪渓が続いていなくて、途中何回か岩が出てたと思うんやけど、今年はかなり長い距離雪渓が続いてる。

踏み跡のステップはしっかりしてるので階段っちゃ階段なんですけどね。落ちたら止まるところがないので恐ろしい。

 

そして奥穂高ピーク。

ここには何度も立ってるけど、貸し切りなんて初めて。ゆえの慣れない自撮り。

 

そして何故かみんなが心惹かれる岩、ジャンダルム。ご無沙汰でした。

 

と言うことで、ミッションコンプリートしてまたまた涸沢天国。

山小屋様様。

でもこの日は風が強くておでんはすぐに冷やしおでん。

 

いやぁ楽しかった。

右膝前十字靭帯を切ってしまった時はもうここには戻ってこれないと思ってたけど、戻ってこれた。

北穂高小屋で次々に登ってくる人は一人を除いて全員が年上だった。最高は77歳。

これってあと数年はアフターGWの恒例行事にできるかも。

 

あぁきっとまたピッケルもアイゼンもスパッツも新調してしまいそうや。