Oneday, I found you.
たゆとう水は風に吹かれるままに。
木々はただ風を受けとめるままに。
うちの嫁は風の谷のひと。
風とともに生きている。
風のように生きている。
だからあらゆることに対して、
過剰な執着がない。
だから愛情に不純なものがない。
だから欲望や企みすら、
不純なものがない。
すべての生きる上で起こるあれやこれや全部、
ただ風のように受け止めて、
風のように慈しみ、
ときには受け流し、
風のように、
生きている。
その姿がただただ美しく。
その凛とした姿に、
ただみとれ、
惚れ惚れとし、
恋い焦がれる。
その孤高の姿に、
ただみとれ、
切なくなり、
衝動に駆られる。
私は水のように生きる。
風が吹けば水面にはさざ波がたつが、
彼女は風そのものだから、
水の流れによって
その吹く方向が変わることはない。
私は木のように生きる。
風が吹けば木々はさざめきたつが、
彼女は風そのものだから、
木々のあり方によって、
その吹く方向が変わることはない。
だが、
風はいつか海に還るのだという。
風はいつか森に受けとめられるのだという。
ならば私は、
風が最後に還る場所でありたい、と思う。
彼女が最後に変える場所でありたい、と思う。
皆の憧れを一身に受けた、
かの高名な風の谷のヒロインも、
最後はただ一人の女として、
森の人と添い遂げたという。
ならば私は、
皆の憧れを一身に受けた、
風のように生きる彼女が、
ただ一人の女として、
最後に還る場所でありたい。
最後まで添い遂げる、
存在でありたい。
そう、深く静かで光射す、
太古の海のように。
木漏れ日の射しこむ、
暖かで静かな、
太古の森のように。