一徳の今夜のおはなしなあに・・・「きたかぜとたいよう」 | ナレーター山中一徳のプリンなお話(2)

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ナレーションのお仕事をしながら音楽紙芝居を演じています

一徳の今夜のおはなしなあに?

今夜は あの有名な「北風と太陽」です。


 

 
寒い冬。
 
乱暴に吹きまくっていた北風が
 
お日さまに言いました。
 
「どうだい、お日さま
 
 ぼくと力くらべをしないか!」
 
「ああ、いいとも」
 
と、そのとき
 
オーバーを着た人が、寒そうに
 
歩いていました。
 
「よし、決めた!
 
 あのオーバーを脱がせた方が勝ちだ。
 
 ぼくが先にやるからね。」
 
「どうぞ、どうぞ」
 
と、お日さまは、にっこり答えました。
 
北風はすごい力で、びゅー、びゅー、びゅー
 
でも男の人は、あわてて
 
オーバーのえりをしっかりつかんでいました。
 
おこったた北風はありったけの力で
 
吹きつけました。でも吹けば吹くほど
 
男の人は、オーバーをしっかり押さえます。
 
北風はそのうち、へとへとになって
 
のびてしまいました。



 
 
次は、お日さまの番です。
 
お日さまは、にこにこしながら
 
もっと暖かく照らし続けました。
 
すると男の人はオーバーを脱いで
 
気持ちよさそうに伸びをしました。
 
「どうだい、私の勝ちだったね。」
 
お日さまは、にっこり笑って言いました。
 
乱暴ものより、やさしいほうがいいですね。
明日は「雪人形」です。
今日は、おつかれさまでした。
いっとく