お昼に二人でデートしたいと言ったら、大悟が願いを叶えてくれた。
それがたまたまバレンタインデーで、料理は得意じゃないって言うのに料理してくれるって言うからヤキモキした。
料理長だった元カレの料理を、和洋中、明石焼まで作ってもらって食べていたので、
それにいつもメニューを事前に聞かされてデートまでワクワクして過ごしていたので、
当日一緒に買い物に行こう、っていうスタンスにヤキモキを通りこして、イライラしそうになってた(笑)。
いったい私に何を食べさせる気なのかしら!って。
でも、デートって彼がしたい、って言うことがあるのなら、そうしてもらってるほうがうまくいく。
お迎えにきてもらって顔を見ると、そんなことはどうでもよくなる。
買い物に行きながら、相談して、無難にパスタにすることに決め、買い物もさっとすませることができた。
「ペペロン系? ケチャップ系?」って言われたので、
「ケチャップってナポリタン?」って聞いちゃった。「トマトソースも好きだよ」って。
結局、協力して、最後は味が決まらないと私が言うから、めんつゆを入れて、味を着地させてくれた大悟(笑)。
自分のキッチンじゃないけど、放っておけず手を出してしまったけど。
だってニンニク使ったことない、って言うんだもん。
でもね、大悟が素直でおおらかな人だから、一緒にいるときはイライラしない。
「俺ってすごいでしょ、俺の料理上手でしょ」っていう気持ちじゃなくって、
「雪さんのためには、なんでもしてあげたくなる。料理あまりうまくいかないかもしれないけど、作ってあげたい」って思って、お家デートを考えてくれた大悟。
外食で移動時間をとるより、家でゆっくりたくさんの時間を一緒に過ごしたいと思ってくれたのだ。
美しくレイアウトされたドヤ顔の料理じゃなかったけど、サラダもスープも自家製パンも出てこないけど、
コップはトイストーリーの絵だったけど、なんかあったかい気持ちになるデートだった。
二人きりで食事デートは実は初めてだった。何度もお茶デートや、子どもと一緒に食事はしたけどね。
差し向かいになると照れて赤くなっていた大悟。
でね、来てくれてありがとうとか、また会えてうれしかった、とか言ってくれるの。
「会うたびに好きになっていく」って言ってくれたけど、それは私も同じ。
パスタの美味しさは、大悟の人柄で決まったと思う!
会ってる時間がうれしい。
大悟に会って、答え合わせをしているような気がする。
正しい恋愛をしているように思う。
100万回するキスのうちの最初のキス、
それをしてから、2週間。
「もう3年くらい経ってる感じ。僕たち絶対にどこかで会ってるよ」って大悟が言う。
再会を誓って別れた前世の恋人だったかなぁ?(笑)
家族だったのかなぁ? 一緒にいるとすごくうれしい。