超久方ぶり更新。


バイト中ネットサーフィンしてたら

「世界のバカ100選!!」的なサイトにデンマークのホーンスレスなるアーティストが選ばれていた。


このホーンスレスのアートは以下のようなプロジェクト:


<ホーンスレス村プロジェクト>We want to help you, but we want to own you!!


ウガンダの貧乏な村を選んで、そこの人に家畜のブタをあげるというプロジェクト。

このプログラムが単なる慈善活動でなくアートと自称される由縁はブタをもらう為の条件にある。


それは、名前を自分と同じホーンスレスに改名しなくてはならない、ということだ。


パスポートやら公的書類の提示をして初めてブタをもらえるシステムらしい。



→村人達大喜び!!!

我先に改名しブタをゲット。ブタは高く売れるし交配で増やせるしいいことずくめ。しかも無料。



―――これはなかなか考えさせられる企画じゃないですか??


援助とは何か、それは何かを変えてもいいのかという問題提起において。


ホーンスレスは、彼のサイトを見たところこれは援助でも慈善でもなく、自分のPR活動であり

ブタはそれに対する協力対価なのだと述べて(概ね)おったね。


これまた、対価を求めない(ことになっている)今の援助に対する本質的な問題提起ではないですか??



と興味津々に思っていたら、これにウガンダ政府が噛み付いた。

名前を改名させるなんて人権蹂躙、バカにしてんのか!!!と抗議し

コペンハーゲンで開かれたこのプロジェクトの展覧会に招かれた村人達のパスポートを全却下。


これまた予想されうる状況ですな。



しかしそれに対して今度は村人達が噛み付いた模様だ。


「尊厳がどう、人権がどうとか言う割には

この数十年うちらの為に何ひとつしてこなかったじゃねーか!!!

無能な政府が口挟んだせいでブタがもらえなくなったらどうしてくれるんだYO!!!(怒)」



―――不謹慎な表現かもだけど、超大変興味深い話です。


まずアーティストは大喜びだね。


うちはこの話はアートとは何か、

そしてこの話を聞いたときにその人がどう思うかでその人の考え方がわかる試金石になるのではないかと思う。


貧乏な村人にとって「尊厳」という具象と形あるブタどっち大事なのか?


うちは当然迷いもなくブタだと思うね。


これに対して、

「二者択一の問題設定はおかしい!!ブタと尊厳が両立する解決策を!!」

とキラキラした謎の正義感というか日和った意見を打ち出す人もいるだろうけども。


うちは↑ピント外れだと思うけど、何も主題をホーンスレスとブタにせずとも

さまざまな事象に当てはめる事が可能だと思う。


わてはやっぱり現実を無視した理想主義は苦手です。

事実を無視してキラキラとロマン語られても。。


人権を軽んじているわけではもちろんないけども、実際問題どうすんのさ、

っていう。これも人権を様々な言葉に置き換え可能だと思う。


このプロジェクトをどう見るかはその人を測る試金石にもなる。

ホント、これこそ現代における真のアートだとうちは思いますがな。


これをおもしろネット話としてとりあげるサイトでうちは発見した訳であり。


こういう話すると西川史子バリの超現実主義の冷たい人と思われるけども

インターナショナルな弥勒菩薩を目指すものとしては気配りしつつ最良の方法を模索したいです。


もちろん自分のための。私は下衆な人間です。