かつて

大昔笑ううさぎ

まだシミもシワもたるみも

縁がなかった若かりし頃



ガリバー旅行記を10年ごとに読むと
その感想が変わってくる


という事を聞き

その後、律儀にも数十年


図書館からがリバー旅行記を借りて来ては

その習慣を守っていた時期がありました。





たしかに

小学校低学年

10代

20代

30代


恐ろしいほどに

感じ方が変わっていきました。






ワクワクして楽しいだけの物語・・・

不可思議な世界を垣間見る物語・・・

皮肉をこめた物語・・・

見方次第で世界が変わると気付かせてくれた物語・・・







それに似ていると思うのですが


時国家もまた


私にとって


行くたびに感想が変わっていく

成長のベンチマークのようで




時国家を訪問するたびに


感じることが変わっていました。





初めて訪れたのが大学時代・・・


その時には

栄耀栄華を謳歌した貴族の成れの果て





という感想だったと記憶しています






ところが

家庭を持ち子育てがだいぶ落ち着いた頃に訪れた時


当時の時国家の人たちのプライド、見栄、矜持、使命、責任









などなど


天領大庄屋としての生活を垣間見るような


臨場感あふれるドラマを見ているようでした。





最後に訪れたのが2年前






この屋敷の存在の危うさ

メンテナンスの経済的負担

歴史的価値と行政の優先順位


そういうことばかりが気がかりでした。




そして

案の定その後まもなく閉館となりました。



この度の地震で

茅葺き屋根の重さに耐えられず

倒壊してしまったと知り



本当に残念です。