この年の夏休みも毎日児童クラブへお弁当を持って一日中お世話になっていました。
長男が通っていた児童クラブではお盆前まで毎日プールの時間があります。
長男はプール遊びが大好きで、それを楽しみに通っていました。
ところが…。

夏休み入ってすぐ
「おれ、プールで溺れる死ぬとこやった。殺されかけた。」と言うのです。
長男に聞くと、1年生数人が水中に潜り、足を引っ張って沈められ、溺れかけたようです。
すぐに児童クラブへに電話し、長男から聞いたことを話してから状況を確認しました。
どうやらプールの中でその子達に長男の手や足が当たったようなのですが本人は気付いておらず「やってない!!」の一点張り。
怒った数人(1年生)が体格や力では負けてしまうので集団で結託してやったらしいと言うことでした。
長男にも非がありますが、わざと溺れさせるのはやってはいけないことです。
指導員からは、本人たちに厳重注意し、しばらく注意して観察しますとのことで、ここはお任せすることにしました。

実は長男が気付いていないけど、蹴られたり踏まれたりは家でもしばしばありました。
その都度、注意するのですがすぐに忘れてしまう長男に困っていました。

その日以来、長男は常にイライラし、軽い興奮状態が続きました。

ピアノのレッスンでも相変わらずで、先生を怒らせてしまうばかり。

私もどうして良いのかわからず、荒れ狂う長男に手を焼いていました。
ある日、少しもじっとしていられない長男を見ていて「この子、もしかして多動?」と思い、早速ネットであれこれ調べました。
掲載されているチェックシートを片っ端からやってみるとどれも見事に当てはまります。

私はいてもたってもいられなくなり、児童クラブのM指導員へ相談にいきました。

そうすると、M指導員から「お母さん、自分で気が付いたん?もしかしたら…と思ってたんだけど、違うかもしれないしと思って様子を見てました。」と言われました。
M指導員は入学してきた時に、この子は少し支援が必要かも?と思ったそうです。
でも2年生になってからかなり落ち着いたので、違ってたなと思っていたら、3年になってから急に悪くなったので、もう少し様子を見て、私に話そうかと思ってたそうです。
「こういうのってね、言うタイミングも難しくて、言っても受け入れてくれないお母さんも多いの。良かった、長男くんのお母さんが気が付いてくれて。それだけでも全然違ってくるよ。」と言ってくださいました。

その翌日、仕事の合間に療育センターへ電話し、相談の予約を入れました。
現在の状態を話し、ADHDを疑っていることを伝えると、チェックシートを郵送するので相談日に持ってくるように言われました。
夏休みなので混んでいましたが、1週間後に予約が取れ、長男と二人で行くことになりました。

予約した時点でM指導員に連絡を入れたら、私の行動の早さに驚かれました。

ピアノのT講師にも連絡を入れ、ADHDかもしれないことを話した上で、状態が落ち着くまで1ヶ月ほどお休みさせて欲しいとお願いしました。
T講師は長男をとても可愛がってくれていたので、戻ってくるのを待ちますと言ってくれました。

同時期にサッカーのほうでも、ちっとも上達しない長男に「下手くそ!!」と言った子がいたみたいで、「サッカー辞める」と言い出しました。
サッカーは週1回、1時間の練習です。
それ以外には、家でも全く練習しないのですから、上達しないのも当たり前です。
なので、少し家で練習してみて、やっぱり無理って思ったら辞めようと言うことにしました。

歯車が狂ったみたいに一気に何もかもが上手くいかなくなりましたが、現状を打破すべく、とりあえず最初の一歩を踏み出すことになりました。