新しい父と出会い、その5年後
私に大きな転機がありました。
それは
弟が産まれたこと。
当時5歳の私は、母が出産し入院している間は
親戚の家にお世話になっていたのです。
きっと、母が父に気を使って私を預けたのでしょう。
しばらく、父とも母とも会えない日々が続き
幼い私は捨てられたのだと思いました。
大好きな食パンものどを通らなくて
何を食べても美味しくなくて
ただただ、寂しかったのを覚えています。
そんなある日
父が私を迎えにきてくれたのです。
もちろん、私は大はしゃぎ!
その後、病院へと一緒に行くと
母の隣に小さな可愛い赤ちゃんがいました。
不思議なことに私にはその赤ちゃんが
キラキラと輝いている様に見えたのです。
私「この子は私が守っていく」
幼いくせにそう思ったのです。
そして、ふと頭をなでようとしたら怒られて
ビクッとしていると
「赤ちゃんは頭を触っちゃダメなんだよ」
と誰がか教えてくれたような気がします。
その日から私を取り巻く世界がガラリと変わりました。
お暇様のように扱われていた私は
怒られることが多くなり
なんだか、一人ぽっちになたみたいな気分。
そんなある日、車の中で「パパ、ママ」と呼んだら
「もうお姉ちゃんなんだから、お母さん、お父さんと呼びなさい」
と叱られてションボリ😞
そんな時にいつも私に寄り添ってくれていたのが弟。
いつでも一緒。
寝るのも一緒。
ちょうど母性が目覚めている時期だったので
弟の世話をするのがとても楽しくて
弟も私にベッタリ。
少し大きくなると
私が学校から帰ってくるのを
玄関で座って待っていました。
私(今日は友達と約束してきちゃったんだけどな…)
と思いながらも、何があっても弟。
父と母は2人で自営業をしていたので
おやつを作るのは私の仕事。
ホットケーキを焼くと
弟「お姉ちゃん天才だね。お菓子屋さんになったらいいよ」
ラーメンを作ると
弟「お姉ちゃんものすごく美味しい。ラーメン屋さんもでるね。
ボク毎日食べに行くよ」
なんて言ってくれました。
姉弟喧嘩して怒られ外に出されると
コッソリ私のカーディガンを持ってきて
一緒に段ボールの中にいてくれたっけな。
ああ、やだ涙が出てきちゃったです。
実は、私の弟は、30代でこの世を去っています。
とび職だったのですが
仕事中、命綱をつける寸前に落ちてしまい
5時間もの大手術を受けましたが
どうにもなりませんでした。
私は看護師なので頭ではわかっていながらも
主治医に、土下座して
私「私の命と引き換えに助けて下さい。体中の臓器を全部、あげますから、先生助けて下さい」
と泣き叫んだのです。
その担当医が、切なくも弟と同い年。
医師「お姉さんの気持ちはわかります。でももう脳が真っ黒で…」
私「だったら私の脳を弟にあげて下さい」
そう言いながら、できないことだとわかっていたのです。
結局、これ以上は無理だと言われ
気絶しそうになりながら、弟を看取りました。
出血し腫れあがった脳は、一部もとに戻らず。
肝臓は破裂。右腕はバッキリ骨折。
これほど悲しかったことは、生涯ありません。
その弟は、あの世に旅立ったことにしばらく気づかず
親戚が集まると嬉しそうにはしゃぎ
私が仕事を再開すると、いつもそばにいてくれました。
時折、お客様に
「さっきの男性はだれですか?」
とか
「男の子を車の助手席に乗せてましたけど、お子さんですか?」
なんて聞かれて
私が感じ取れている弟の気配は
気のせいではないんだと
わかったのです。
既に他界していた父は
弟が亡くなったことに
しばらくしてから気づき
あの世で探しまわっていました。
すると、誰もいないショッピングモールで
弟は呆然としていたのです。
弟「お姉ちゃん」
私「どうしてこんな所にいるの?」
弟「…」
私「いいよ。言わなくても。気づいちゃったんだね」
うなだれてガックリと肩を落とした弟は
しばらく家や私と一緒にいたり
友達の所に行ったりしていました。
そして、ふと気づいた時には
あの世に旅立っていたのです。
私にお別れも言わずに…
月命日には大好きだった甘い物を買うと
ふと弟の声が聞こえくるような気がします。
弟「お姉ちゃん、割引のでいいよ」
私「そう?悪いわね」
なんて、しかもたまに
弟「これ食べてみたい」
と新作のお菓子をねだられることもあったりして
仏壇に食べやすいように袋を開き置いた後
結局、最後は私が食べるのですけど。
スーパーで1人で話をしているから
おかしな人だと思われてるだろうなぁ。
けれど、全く気にならないものです。
もし、願いが叶うなら
生まれ変わっても私の弟になって欲しい。
今度はもっともっと優しくするし
もっともっとわがままきくし
もっともっと会う時間を作るからね。
私は、あなたが誇れるような姉でいようと思っています。
時々、弱音はきますけど。
弟の笑顔が見えました。
ニッコリ笑って、「うん」と頷いて
私の肩をそっと持っています。
あの世にいっても、優しい子です。
今回も最後までお読み頂きまして
ありがとうございます
たまには泣くのもいいですね。
なんだかスッキリしました
そうそう、話コロッと変わりますが
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ほらね心配いらないでしょ。
お姉ちゃんはたくましく生きてるよ