【ネタバレ注意】


一部ネタバレがありますので、ご注意下さい!


冒頭近くで殺人が行われ、トリックが施されます。

何よりも殺人の動機が分からないため、他の登場人物たちには犯人も分からない。

『扉は閉ざされたまま』は、そうした謎が明かされていく過程を視聴者に楽しませる構造になっています。


ですから、ある意味犯人もストーリーも明かしてかまわない面があります。



  

舞台となった建物(重要文化財)や小道具を含めたセットによって、雰囲気作りは良かったと思います。

国分佐智子さんをはじめとする登場人物たちは、それぞれの役割をきちんと果たしておられました。

そして主役である中村俊介さんの演技に問題はなく、ヒロインである黒木メイサさんの演技にも大きな問題はなかったと思います。




でも、観終わった後、当惑感が残ったのは事実です。


謎解きが終わっても、殺人の動機に十分納得が行かなかったのです。


原作を読んでいないことを前置きしておきますが、原作者は恐らく『インテリならではの殺人の動機』に執心していたのではないでしょうか。




他方、国分佐智子さんをはじめとする登場人物たちがもたらす、物語りの背景をなす様々な青春の思い出やその後の人生経験はそれなりに豊かなものでした。キャストの方々も熱演しておられました。

しかし、これらは原作の中ではストーリーを立体的にし、彩を添えたものだったのでしょうが、1時間半の枠に収める過程で、エピソードが散漫となってしまい、効果的だとは感じられませんでした。



原作全体の構造の中では、それぞれ生きていたものが、ドラマにするために取捨選択して取り出す際、あと少し大胆さを欠いたようです。


もっと徹底して心理劇にすべきだったところ、謎解き劇であるという意識から離れ切れなかった・・・。

原作の料理の仕方が甘く、どっちつかずだった・・・。

完全に心理劇として改案し、時間も1時間半ではなく3時間にすべきだった・・・。

それがドラマとしての『扉は閉ざされたまま』について一言でまとめた、私の感想です。

中村俊介さんの演技も、心理劇を意識したような演技になっていたように思えたため、いっそう残念です。



ともあれ・・・。

メガネを外した国分佐智子さんが演じる苦悩の表情。

それだけで、ファンは満足です!o(^-^)o













このとおり、『おっきくなぁれ』 を飲まなくても、国分佐智子さんは十分“おっきい”です(;^_^A