福祉という衣をまとった商売の裏事情に嫌気がさし、弱者をすくいあげられない制度の矛盾に腹が立ち、同じ屋根の下で仕事をしているというのに、人が人を容赦なく叩き潰す姿に呆れかえってしまい。
昨年は実に落ち着かない一年を過ごしてしまいました。心にも身体にも相当の負荷をかけた結果・・・撃沈状態 数か月。

大学生の娘たちもそれぞれ順調に単位を修得し、教習所に通ったりバイトをしたり海外に行ったり。長いこと就職活動を続けていた義理の弟もついに助教授職(?)に正式採用され。
あらまっ!気付けば私ひとり 問題児。何とかなるでしょ~♪ なぁんてのんびり構えてる場合じゃなくなってました。

自宅から車で20分くらいの所で暮らしている両親の安否確認を兼ねて、よく近況報告をするんです。
「どうだった?」「うん、やっぱ断った。」
「どうだった?」「うん、落ちた。」
「どうだった?」「うん、基礎資格がケアマネじゃダメだって。」
そんなこんなで、随分 長いこと就職活動に苦戦をしておりました。

先日実家に電話をした時のこと。例によって駄目だった報告をした私。そこは以前OKをもらっていたのですが、事情があってこちらから辞退させて頂いた所でした。再び求人が出ていたので、再度応募してみたのですが、あちらのお返事はNO!あいたた。
母と話をしていたその向こう側で、父の大きな笑い声が聞こえちゃったんです。そ、そうだよね、もう笑うしかない所まできちゃってるもんね・・・さすがに落ち込みましたよぉ-。

そこからですね、私の内側からやる気が起きてきたのは。
履歴書に小細工・・・いえ、工夫をし、美容院に行き、キャラ創りも万全に(笑)
で、選ぶ職場も結局 自分自身を叩きあげられるような厳しめの環境に絞りました。
そういう所って職員さんも精鋭揃い。面接だって半端なく、二次面接では3人に囲まれて40分もあれこれ深い所までつつかれました。あんなの初めてだったなぁ。冷や汗出ました。

で、そこの結果待ち中に、突然 以前お断りされた所から電話がかかってきて。
なんでも、ここでベテランさんが辞めることになり、前回僅差で落とした私に来て欲しいと
こちらの気持ちは既にリセットされちゃってますから、今更 超丁寧な口調で僅差だったなんて言われても(困)

ああいう時って、電話をしながら頭の中ではものすごいスピードでものすごい量の思考をするもんなんですね。驚きました。3日ほど猶予を下さいとお話をしてから約2分後、電話を切る前に私の頭はOKという答えを弾き出しておりました。
という訳で、来月からようやく仕事に就けることになりました。家から5分の特別養護老人ホーム内にある居宅介護支援事業所のケアマネです。基礎から叩きあげてまいります。

あっ!後から父に話をしましたら、あの時 電話口の向こうで笑ったのは、携帯で妹と話をしていたからだとか。あらま、勘違い。私のことを笑ったんじゃなかったんだ・・・でもその結果、大きく背中を押してもらうことになったのは事実です。私のわがままにも失敗にも「大丈夫、受かるよ。神さまはちゃんと見てくれてるからね。」といつも明るくいてくれた母にも随分支えられました。「受かりたいオーラは必ず相手にも伝わるよ。」って言い出した時には目が点になりましたケド。
また、両親が私の就職を願い、毎日静かに祈り続けてくれていたことも知っています。

こんなにあふれる想いに包まれて♪ ありがとうございます。もういいかげんに大人になって(笑)、少しでも世の中の役に立つ存在になれるよう精進してまいります。
春♪ どんな花を咲かせよっかな。

そんなことを思っていた時、父のつぶやきが ぼそり耳に届きました。
「あ-、これでもう自分の役割は終わったなぁ・・・終わった。」← これが3回ほど。
おいおい、それは違うでしょ?娘たちは曾孫を見て欲しいと思ってるし、私だって成長してしっかり自立(=自律)できた姿を見て欲しい。まだまだこれから♪
誰かがほんの少しの心配をかけてるくらいが、父には丁度いいのかもしれません。