とても短い余命宣告を

医師から告げられたが



わたしは理解が出来ず

何も言えなかった。



今、考えると医師は

2週間前とはまるで違う説明で

私達姉妹が責めるとでも

思ったのだろうか




「お母さんは入院したく

無いのだからその意思は

尊重しないと


最期までお家で過ごさせて

あげるのが

何よりの親孝行」


などと母を連れて帰ること

を急かすような医師の言葉に



口を開いたのは妹だった

「家に連れて帰ったら

母の面倒を姉が1人で

みないといけない


わたしも泊まりこんで

介護したがとても大変で

姉だけではもう無理だと

思う。


またまともに食事も出来ず

食べたものも、飲んだものも

消化出来ずにすぐ排泄される


そのせいでお尻が真っ赤に

かぶれて母はとても痛がっている

どうか入院させて

母が栄養をとれるように

して欲しい。

お尻の手当てもしてあげて欲しい」



妹のその言葉に医師は

すぐに入院の方向で

話を切り替えた