病院は予約していたが

待たされた時間が

とても長く感じた。



母をやっと車から下ろして

すぐに車椅子を用意してもらった




母は終始不機嫌だった。



わたしは少し離れた

駐車場に車を停めるため

妹が母に付き添っていた

わずか数分の間

色々大変だったようで

妹もイライラしていた。




母は最初何でこんな所

連れてきたのかと

怒っていたが

そのうち大きな声で



「うんこしたい💩!

うんこしたい💩!」



と連呼したので

混み合っていた

待合室の人達に

すっごく見られたらしい



慌ててトイレに連れて行くと

何も無かったように

なぜここに連れてきたと

また



怒り出したらしい



妹が言うに

診察を待ってる間

きっと良くない事を

言われる事を察知して




お母さん、あの場から

逃げたかったんじゃないかな

だからあんなこと

言ったこと無いのに

騒いだんじゃないかな

とあとで妹が回想していた





わたしが戻ると喉が渇いたと

飲み物をねだり


ココアを買ってきた

「ナニコレマズイ」と

母は顔をしかめたが




「ココアだよ、美味しいでしょ」

と言うと

今度は満足そうに飲んでいた




先に血液検査があり

そこでも母は怒って看護師さんに

暴言を吐いた

その度にわたしや妹は

ごめんなさいと謝った

看護師さんは慣れてるように

笑ってくれた。




車椅子でも座って居られず

ベットを借りて

寝かせてもらった




そんなバタバタをして

ようやく医師に呼ばれて

診察室で言われた言葉は




「ずいぶん

干からびて

しまったね」



しばらく何を言われたのか

わからない一言だった