母は毎朝コーヒーを淹れてくれた

一時期は豆から淹れた
コーヒーを飲んでいたが


母のお気に入りは
インスタントの
ゴールドブレンドに
ブライトたっぷりの
ミルクコーヒー


これが絶妙な配合で
とっても美味しい


私が猫舌だから
母は早めに起きて
コーヒーを淹れてくれていた



仕事の関係で3時起き
なんて日も必ず先に起きて
コーヒーを淹れてくれた




意識障害を起こした後も
「あっ、コーヒー淹れなくちゃ」
とその時は正気に戻り
コーヒーを淹れてくれようとしたが



手に力が入らないようで
かなりコーヒーをこぼすので
私が代わりに淹れていた
配合をしっかり聞いて
覚えたはずだった



母が亡くなった後も
母がしてくれたように
毎朝お線香と一緒に
コーヒーを淹れているが



一度も母が淹れてくれた
美味しいミルクコーヒーの
味にならない



そんなこんなで
毎朝コーヒーを飲む時に
また寂しい気持ちが
湧いてしまうのでした


母のお気に入りの
ピンクの花柄のカップ
右が私のカップ



明日こそ美味しいミルクコーヒー
淹れるゾ