一緒に暮らしていると
母の衰えに気付かない


いや、衰えを認めたく
なかったのもある



この頃の母はお風呂に
入るのをイヤがった


体がだるいから今日は止めておく
とよく言って先延ばしにする
日が続いた


仕方ないなとその言葉を
鵜呑みににしていた


でも明日はまたあの病院で
セカンドオピニオンという
見解で別の先生の受診を
しなければならない


妹に電話で相談すると
「お母さんはもう自分では
お風呂に入れないよ、介助して
あげないと」と言われて
驚いた


看護師の妹は当たり前のように
言ったがそんな事は素人のわたしは
予想もしてなかった。
自分の無知を恥じた。


しかし介助の仕方がわからなくて
一緒にお風呂に入った


もちろん、自分は洗わず
母を洗髪と体を洗ってあげた
が子供をお風呂に入れるのとは
全く別次元で満足に洗えなかった


あとで妹に確認したら
一緒に入るのではなく
自分は服を着て母を
洗うことに専念して


湯冷めしないように着替えも
手伝って、髪も乾かして
あげるべきだったのを


着替えくらいは出来るだろうと
あとは自分でと任せてしまった



そんな役に立ったのかどうかの
お風呂を済ませて
翌日病院へ向かった


考えてみればこの朝の母の行動は
おかしかった



病院までは車で約1時間30分
病院の予約時間は11時
でも翌日の天気予報は雪


早めに家を出ることにし
9時出発にしようと
事前に母に伝えていた


翌朝母は4時台から起きていた


母はうちの家族では唯一
タバコを吸う
タバコは外で吸ってもらっていた


起きてから何度もトイレとタバコを
往復し疲れたと言って
ベットで横になるを繰り返した


私が7時前にゴミを捨てに外に
出ると
すぐに着いてきて病院へ行くのだと
勘違いしていた


まだ行かないよと説明したが
ソワソワと落ち着かない感じで
またトイレとタバコをくりかえすので


わたしも見ていられず
8時30分に家を出ることにした。


明日もこの続きを