森の静かなしずかな夜の闇の中、見上げれば夜空には、無数の星たちがまたたいていました。


 

 

 

 

森の湖には、無数の星たちが湖面に輝きわたり、空と湖面の堺が無いまーるい天の球のように輝きに満ちていました。


 

ふと、一つの星が明るく輝いたかと思うと、スーと走り出しました。


 

それに呼応するように一つまた一つと星の流れ星たちが動き始め森の小さなログハウスに向って集まり出しました。


 

まるで、星たちがこれから生れる命の誕生を祝うように

 

 

星たちが大きくおおきく輝いたこの夜、小さな島にピューレは生まれました。

 

 

パパは科学者。再生可能エネルギ―の研究者です。

 

ママは心優しい普通のふつうのママでした。

 

ピューレのパパは人里はなれた山奥のログハウスに住んでいました。

 

研究に専念するために静かなしずかな環境に暮らしていました。

 

ログハウスには暖炉があり薪ストーブは家中を温かくしました。

 

 

 

 

白いしろい雪が舞いふる日、5つ年を重ねたピューレは暖炉の前でうとうとしています。

 

薪ストーブ ファア

「ピューレ ピューレ 起きておくれ」

 

と暖炉の中から声が聞こえてきました。

 

「ピューレお前は生きとし生けるものの王として生まれてきた」

 

「生きとし生けるものの王は全ての生きる者の声を聞くことができる」

 

「おまえに今、伝えたことがある」

 

「だからお願いだから起きておくれ」


 

ピューレ

「むにゅ むにゅ むーにゅ 僕の名前を呼ぶのはだーれ」

 

 

 

 

 

薪ストーブ ファア

「南の島の木の大王からの伝言を伝えたいのじゃ」

 

と薪ストーブから声が聞こえてきます。

 

「南の島にピューレに来てほしいのじゃ」

 

人間が生まれる前から南の島に育つ木々たちの王からの声が聞こえてきました。

 

 

 

 

ピューレ

「南の島? どこかな?いいよ。僕はこの頃想いを念じた場所に移動できるんだ どこでも行ってあげるよ」

 

薪ストーブ ファア

「ありがたい ありがたい」

 

この薪ストーブの薪たちは南の島の木の大王の手足でした。

 

このストーブで焚かれた煙にメッセージを載せて木の大王に届けておきましょう」

 

ピューレ

「うん、ママが一緒にお昼寝している間に木の大王のお話を聞いてみる」

 

というと、南の島を心に想いました。

 

 

 

 

するとピューレの体は風に乗り高くたかーく飛んでいきました。

 

 

 

南の島では、煙のメッセージが届いていました。

 

木の大王は1万5000歳、縄文時代から生きている大きなおおきな木々の大王さまでした。

 

その大王の足元にピューレが風に乗り舞い降りました。

 

 

 

 

 

木の大王 トーリー

「そなたがピューレか。遠いとーいところ良く来てくれた ありがとう ありがとう」

 

大王は身体を揺らし、涙で葉っぱを濡らして喜びました。

 

「そなたが、未来を救う全ての生きとし生けるものの王になると聞いている」

 

ピューレ

「えー、そうなの? 僕はただの人間の子供だよ」

 

木の大王 トーリー

「今は分かるまい、しかし時期にわかる。」

 

「時間がないのじゃ、すぐに伝えたいことがあるのだが」

 

ピューレ

「うん、だけど僕は5歳、大王は1万5000歳 年の差が1万4995歳あるね」

 

木の大王 トーリー

「そうじゃ、この木の大王が5歳の子供に委ねること事態が不思議じゃが 5歳で引き算が出来るピューレも大したのじゃ」

 



 

ピューレ

「あ、本当だ。 木と話せることも不思議だね」

 

木の大王 トーリー

「まあいい、聞いておくれ」

 

というと、木の大王はたんたんと話し始めました。

 

ピューレに話したいために、大王の手足の木を折って南の海から海流に乗せてピューレの島にたどり着いたこと。

 

そして暖炉の声にして伝えたこと。

 

ピューレ

「そんなに痛いことしても、伝えたいことってなーに?」

 

木の大王 トーリー

「この世の終わりが近づいている事じゃ、ピューレにそれを変えてほしいのじゃ」

 

 

 

 

 

「わしが生まれた時の地球はそれはそれは美しかった。生きとし生けるものが、わしたちの森で、木の実やくだものを分け合い仲良く暮らしていた」

 

「そんな中、森の暮らしに厭きたのか猿の中で森を離れるものが出てきたのじゃ」

 

「その猿は大変賢く、歩き始めて、木や石を使って森の生き物を食べ始めた。

 

 

 

 

 

そして恐ろしいおそろしい赤い火を使い始めた。

 

それからは、空はけがされ始めた。

 

私たち森を守る木々たちは空をきれいにするために必死だったが・・・・」

 

「そして猿たちは人と呼ばれるようになり大気をきれいにする我々の仲間まで 切っていくようになったのじゃ」

 

  

ピューレ

「よくない、よくない だめじゃないか」

 

 

木の大王 トーリー

「そうじゃ、しかし人間は火を使いもっともっと犯しはじめた。」

 

 

「わしらの力も及ばずついに木を溶かす雨が降り始めたのじゃ」

 

 

 

 

ピューレ

「木を溶かす雨ってなあに? 何?」

 

 

木の大王 トーリー

「人間たちはそれを、酸性雨とよんだ、死の雨だ」
 

「わしも、1万5000歳の年月を生きてきたが、このわずか100年で衰えた。もうあとわずかの命じゃ」
 

 

 

 

ピューレ

「死なないで木の大王さま、僕がパパに言って変えてみるから」



木の大王 トーリー

「ありがとう その言葉を聞きたかったのじゃ」
 

「わし達は大王で集まり、生きとし生けるものの為にこの美しい地球を守りたいと話し合ってきた。」
 

「ピューレ この不思議な出会いを夢と思はず人間達に伝えておくれ」
 

「そして次に会うのは雲の大王じゃ、雲の上から全てを見つめる雲の大王の話を聞いてほしいのじゃ 頼むぞ 未来を拓く王よ」



というと、木の大王トーリーは全ての葉を落としはじめました。



 

そしてそーとそーっと息を引き取りました。

 

 


ピューレ

「木の大王の伝えたいことは心に刻んだよ」



「安心して眠りについてね」

 

 

 


そういうと、涙をぬぐいながら小さな島のログハウスを思いの中に念じると、



ピューレの小さなからだは風に乗り高く高―く飛んでいきました。

 

 

お父さんシリーズ第1弾「お父さんの白髪」をご案内します。

お父さんいつも有難うございます!