今回から数回に亘ってギミック・ジャケットを取り上げる。四角四面な世の中を、自ら
渡り歩きやすいように変えた(笑)我儘の着地点がここにある。
さて、これは何と分類すればいいのだろうか?。「紙袋ジャケ」、いやもうちょっと洒落て
「ペーパーバッグ・ジャケ」とでもいうのか。この手のジャケの中で一番悪質なものから
掲載することにする。(笑)そのタイトルは、勿論、コレだ。
レッド・ツェッペリンの「IN THROUGH THE OUT DOOR」は茶色の紙袋で覆われ、買って
中のLPを取り出すまで6種類のジャケットのどれが入っているかわからないという、悪質(笑)かつ斬新な販売方法を取ったことで知られる。まるで、買って中を開けるまで誰の生写真が入っているかわからない〇KB48商方を30年前から実施する先見の明があったのだ。レコードを入れるスリーブは水で濡らすと着色される仕様なのだが、私が最初に買った中古盤は既に色付きであった。(笑)因みにLPは「type B」であった。
左から順に type A , type B , type C
左から順に type D , type E , type F
いやぁ、悪質ですねぇ。前回に引き続き、またお会いしましたね。さすがに音楽的観点からは面白味があるとは言い難いが、一応は通らなければいけない道であるかもしれない。最初にコレを買ったのは1986年頃でオフィシャル・リリースではなく、カウンターフィットのLPブートレグであった。怖い物見たさであったが、まさかこれが、しっかりした作りでの日本盤紙ジャケで登場するとは思いもよらなかった。勿論買いましたよ。こんなのが3枚連続でリリースされるのを68年から69年のリアル・タイムで体験した方は、驚きの連続で「この先、どうなるのだろう?。」と思ったかもしれない。
XTCの「BLACK SEA」は緑色の紙袋に入っていた。私がスティーブ・リリー・ホワイトの名前を知ったのはこの盤であった。米盤では紙袋のバンド名やタイトルの大きさや配置が違っている。
バンドの「MOONDOG MATINEE」は、ジューク・ジョイントにたむろするメンバーを描いたスリーブで覆われていた。この絵がいい味を出していて、これがないと余りにそっけない
デザインのLPとなってしまう。オリジナル曲のストックが尽きたのか、メンバー間の
何らかのリセットなのか、様々な思惑がよぎるカバー集である。
スリーブを覆いはしないが全面にステッカーを貼り付けたのが、ビートルズのアメリカ仕様アルバム「YESTARDAY AND TODAY」。確かに左のデザインだと醜悪である。ビートルズくらいになると一回のプレス枚数もそれなりにあるだろうから、次の出荷予定として用意したジャケットを廃棄にするくらいなら全面を覆うステッカーを貼って使おうというアイディアが面白い。全面ステッカーを貼るのは手張りだろうか、空気を入れないで貼るのは大変じゃなかろうか、とつまらないことばかり考える私はビートルズ・コレクターではない。(笑)
日本でシングル盤が500円から600円に値上げしたので既存のジャケットに新しい値段のシールを貼ってジャケットを再利用、なんてのとは規模が違うだろうし。(笑)
紙で覆われたことで付加価値が出た盤があれば、シールド用のヴィニールにステッカーが
貼られたことで付加価値が出た盤もある。これも広義のギミックか?。いや、ダムドの
デビュー・アルバムに関しては、そもそも登場するにあたってのジャケット自体が
ギミックなのだ。何せリア・ジャケットにはバンドの写真ではなくエディー&ザ・ホットロッズの写真が使われていたのだから。ご丁寧にも「ミスなので次の版からは正しい写真に
戻す」との但し書きを写真の上に載せジャケットを印刷しているのだから、これは作為的といっていいだろう。パンク・バンドの話題作りのアイディアとして冴えていると思う。
で、後日、リア・ジャケットはバンドの写真に差し替えられ、シュリンクのステッカーも
無くなった。
シールド用のヴィニールにステッカーが貼られたことで付加価値が出た盤があれば、シールド全体に色を付けたために、そもそものジャケットの色具合がわからなかくなった盤もある。これも広義のギミックか?。私なんかはこれを買って家に持って帰るやいなや、シールドに使われた赤いヴィニールをビリビリに破って捨てたクチである。今の日本に於ける
所謂「紙ジャケ」の復刻は当時シールドに付いていたステッカーまで再現するところまで
きている。2010年以降3回紙ジャケ化されたストーンズの「DIRTY WORK」であるが、
何れも発売時の赤いヴィニールのシールドまで復元されている。ということは、もう明らかにこれはジャケットの一部なのだ。(笑)面倒くさいですね。
ジャケットにエンボス加工してあるタイトルは多すぎて、今回は取り上げないのだが、
直接紙に印刷せずにわざわざ、別の紙に印刷したものを貼り付けた、というのはあまり
例が無いのでギミック・ジャケ認定(笑)として、ここに掲載する。ビートルズの時は
心配してやったのに、ボンゾズやステッペン・ウルフあたりになると心配しないのは
何故か?。答えは簡単、心配そのものが嫌味であるから。(笑)
まあ、貼り付けたと言って最初に思い浮かぶのはコレなんだけど。バナナを全部剝いでしまった勇者が存在したことに驚くが、その勇気は称賛に値する。だって、私には絶対にできない所作であるのだから。
1967年にリリースされた時にリア・ジャケットの写真の加工でクレームが付いて
(バンドの後ろに映し出されたルー・リードの頭上に何か映っています)、黒いステッカーで隠されたバージョンが出て、その後1968年頃には問題の人物の写真がブラシで消されて今に至るというのに・・・。2017年の日本製紙ジャケットでは、わざわざ問題になったリア・ジャケットを復刻し、それを隠せるように「黒いステッカー」を添付するという驚きのリリースがあった。2023年にアメリカ&ヨーロッパでこのレコードが再発された際にも、リア・ジャケットは67年当時の所謂「TORSO」カバーなので、もうオリジナルの再現をしても大丈夫ということなのかもしれない。
幕間







































































































































































