職場のそばに遊歩道がある。
遊歩道という呼び名でいいのか、プロムナードと言えばいいのか、ともかく歩行者専用のちょっとだけオシャレな道だ。

その遊歩道の入り口というのか出口というのか、幅3~4mのその部分の左右に鉄柱が2本あって、ノウゼンカズラが絡みついている。
鉄柱の足元が土になっていて、そこにノウゼンカズラが植えられているのだ。

 



ノウゼンカズラはつる性の植物だが、つるなんて生易しい生え方ではなく、そこに生えているそれはすごくぶっとくて、まるで大きなニシキヘビのようであって、鉄柱にぐるぐる巻きついている。
巻きつかれているのが鉄柱だからそのまま直立が維持されているが、あれが鉄柱でなく普通の木だったら、恐らく数年の間に絞め殺されてしまうのだろう。
それは、大蛇が牛など、大きな生き物を捕まえて絞め殺して食べてしまうというのがそのまま連想されてしまう光景だ。

ノウゼンカズラが巻きついている鉄柱は、遊歩道の入り口(出口)の左右にあって、1本1本が半アーチ状である。
もし二つがドッキングしたら、きっちりアーチとなる形状。
或いは左右の鉄柱の上部に屋根を付けたら、アーケードとなるような形状だ。

春先に左右の鉄柱のノウゼンカズラの枝葉がすべて落とされ、丸裸であった。
見事に丸裸で、この先この木はどうなるのだろうと思っていたが、春がどんどん進むうちに、少しづつ枝から葉が出始め、先だって、遂に花が咲き始めた。



しかし、二つのノウゼンカズラは成長速度が著しく違うようで、片一方はどんどん葉が茂り花が咲いているが、もう片方は葉の数も非常に少なく、今だ花が咲く雰囲気もない。
ノウゼンカズラは極めて繁殖力の強い植物ということなので、成長の遅い方の木も、やがて葉が生い茂り花も咲くのだろうが、このようなあからさまな個体差があるというのも不思議だし、よもや、葉はそれほど生い茂らず、花も咲かないということがあるのではと、多少危惧するところだ。

 


まあ、咲いても咲かなくてもさほど私の関知するところではないのだけれどね。

ラッパのような長い花。
オレンジの花。
特徴的で目を引く花なので、2本の鉄柱にノウゼンカズラが満開なのを見るのはちょっとばかりは楽しみなのである。

これから真夏を迎え、ノウゼンカズラはどんな成長をするのだろう。
日々の変化を見守りながら楽しんでみたいと思う。




おわり