こんばんは。
城下町金沢の行政書士、
夢実現サポーター、きはらなおみです。

「秘すれば花」

世阿弥の花伝書の言葉を思わせるような
パフォーマンスを見せていただきました。

知り合いの花屋さん。

ぱっと見、花屋さんぽくない彼。
(ごめんなさい🙏)

花束を作るとき、
一般的には花を立てて
どう空間を埋めて行こうか、
考えながら、
束ねていくそうです。

言われてみれば、
私も花を束ねるとき、
花を立てて、束ねるなあ。

ところが、彼は
花を寝かせて束ねるのです。
フランスなどでは、
そういう束ね方が一般的なのだそう。

花を横にして持つことで、
頭で考えることなく、
自然な感じに束ねることができるのだとか。

そうこうおしゃべりをしている間に
出来上がった花束は、
一つ一つは、
バラだったり、
アジサイだったり
(この時期、アジサイがあることに
驚き‼️海外産らしいですが)
それぞれに
主張の強い花であったりするわけですが、
あら、不思議。
彼の手にかかると、
可憐な野に咲く、
ささやかな花たちのように
様変わりしてしまいました。

「秘すれば花」

この言葉自体、奥深いのですが、
ざっくり言えば、
秘伝は隠しているから秘伝であって、
秘事としての効果がある、
隠していることが大事だということ。

さて、
花を横にして束ねることで、
自然な感じの花束を作ることができる、
という花束の作り方は、
花束を作るときの「秘伝」のようであります。

皆に伝えてしまったことで、
それは
秘事ではなくなってしまった?

「花を横にして束ねる」ことは、
一般的ではないやり方ではあるのでしょう。
が、それは
秘伝でもなんでもなく。

彼は見事に主張する花たちを、
可憐な花束にしつらえました。

それこそが、「花」。
彼は彼だけの「花(秘伝)」を持っていて、
見事にパフォーマンスして見せてくれました。

秘すれば花

世阿弥は芸事について、
この言葉を残しましたが、
どんな世界にも、
通じるものがあるように思います。

自分にとって、「花」となるべきものは
何だろう?
春立つ日に、
ふと、そんなことを思ってみたりします。


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行政書士きはらなおみ事務所