願い | よねちゃんのつれづれ便り

願い

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きのう、手に痛み止めの注射を打つ。

週1回、数時間であっても痛みやしびれから解放される日。

先生に「俺の指の神経、どうなってるんですかね?」と尋ねてみる。

軽い気持ちで言ったつもりはない。が、出来るだけ軽く聞こえるように言ってみる。

そう伝える事で、「じゃあ、検査をしてみようか?」という流れになるかなと、かすかな期待を抱いた。

でも、先生は何も言われなかった。それが答えなのか?

最近、リハビリで痛みやしびれに慣れる訓練というのを始めた。

足形のようなシートをあえてしびれのひどい右手の親指の先端や指の左側で触ったり、強くこすり付ける。

1日中、ただでさえ、針のようなもので刺されているような痛みと、触っているのがやっと分かるくらいのしびれの状態なので、苦痛で仕方ない。

どうやって痛みをごまかすか、どうすれば痛みを少しでも避けるような動きが出来るか。2年半の間にそれらを自然と生活の中で会得したような気がする。

足はもともとの障害だから、首の病気も何年もかかって完治しないと分かっていても、痛みから解放されたい一心で手術を何度もお願いするも、さまざまなリスクを考え、手術をあきらめざるを得ず、もう10年以上も毎週首に注射を打っている。そうやってごまかしている。

いろんな動作をする上で、首と同じように手は大事。私にとって、手は手以上の働きをする。

もうこれ以上アドバンテージを作りたくない。もう背負いたくない。

数日前見たドラマのセリフで「医者と患者との間には同意書以上に大切なものがある。それは信頼関係だ」というのがあった。

そのセリフを聞いて思わずうなずいてしまった。

私も、主治医に、症状などのほかに、今、熊本を代表するような大手ホテルのバリアフリールームの現状を調べ、依然として、進んでいない事が分かり、九州新幹線全線開業を前に、宿泊施設が集中し、いかに熊本市内の滞在時間を長くするかが懸案事項のひとつだといわれている一方で、その一翼を担うべき宿泊施設が、障害者や高齢者を含めた県外客を本気で取り込む意欲があるのか、危機感を抱いているのか、利用者の立場から疑問を呈し、紙媒体、映像媒体に働きかけている事などを話し、先生も「理解を得られるまでが大変だね」とおっしゃった。

治療には直接関係ないかもしれないが、また、私に限った事ではないと思うが、治療期間が長くなるほど、活動の進捗状況などを伝えておくことも必要だと考えているからだ。

また、先生が、私の身体に出来るだけ負担をかける事なく治るならと根気よく注射を続けておられる事、活動を含めた生活環境を理解して下さっている事など、もう20年近く主治医として診て頂いているから、信頼関係が出来上がっている。だが、時々不安になる。

きのうの夜、足形のようなシートを親指にこすり当ててみる。それほど強いしびれを感じない。まだ注射が効いていたのだろう。

ずっとこのままの状態が続けばいいのにと思う。