身体から聞こえる“声” | よねちゃんのつれづれ便り

身体から聞こえる“声”

私は立つ事が出来ない。だから膝から下はモデルさん以上に足が細い。足の裏はふわふわして柔らかい。

ふだん、家での移動は赤ちゃんのように這って移動している。日によっては、這う事さえ辛い時もある。そんな時にはほふく前進をする。

手のひらやひじが、もうひとつの“足”になる。

手のひらには「たこ」が出来るし、ひじの皮が他のところより厚くなる。夏近くになると、ひじの皮が何度も剥ける。

今年もどうやらその季節がきたらしい。

夜中、ひじのかゆみで目が覚める。

皮がむけて、周りは乾燥したみたいにカサカサしている。保湿クリームを塗らなきゃなと思っていると、今度は左足のふくらはぎと、先月手術したところが針を刺すように痛い。

左手でふくらはぎを触ると張っていた。昨日、長時間、車いすに乗っていたからかもしれない。そして足が棒のようになった感じでだるかったので、左手でふくらはぎを揉んだり、さすったりしてみた。

それを30分ぐらい続けただろうか。少し痛みがおさまり、再び眠りについたのは朝方だった。

痛みやかゆみは身体が発する、いわば警告音みたいなものだ。

足を揉んだり、さすったりしながら、自分の身体と向き合い、身体から聞こえてくる“声”に耳を傾けたような気がした。