黄昏のウィルソンベネッシュ amber宅訪問
重量 ★★
年式 ★★★★
凄み ☆☆
※基本ざっくばらんですが、星のつけ方はこちら
今回はオーディオブログとして著名な『黄昏オーディオ』の主amberさん宅を訪問しました。
amberさんは会うと「あ~クリエイティブ系の仕事をしてるな~」と解るタイプでして、ファッションやインテリアはもちろんのこと、当日出していただいた飲み物やおつまみなんかにも「捻り」がきいている趣味人です。
オーディオと向き合ってい方も肩肘張らない形でそれがまたいいですよね。
自分もまぁそういうタイプなんですが。趣味なんで楽しんでいたいものです。
ブログを拝見するとオフ会慣れしてそうですが、選曲がまた粋でした。
クラシック、ジャズ、ポップスも含め広く聴いていそうですが現代音楽や映画音楽が特に好きなようです。マニアックで懐の深い選曲だったのが印象的。
視聴したディスク達。
僕も年齢の割りに音楽は聴いているほうだと思いますが、まだまだ修行が足りないですね~。
こういった事はまだできません。
さてシステムですが、まずは電源周り。
電源周りはかつて例をみない使いこなしの集積で練り上げられていました。
専用回線を引いてブレーカーを吟味するに始まり、アースにいたっては2段構えになっており庭にアース棒を埋めるのは当然のこと、リスニングルーム内で一度落としているッ徹底ぷり!
非オーディオ環境への対策が練られているのも大きな特徴で、ブレーカーレベルでの分離は当然のことオーディオとは逆相の電源を家庭用に割り振るなど、ふんだんに手間暇かけて練り上げられています。
流行の200V に関してはターンテーブルの電源にしか導入せず、どうやら電源の位相の問題などで音がよくならなかっため現在の形になっているようです。
その他電源トランスなどはどんどん減って現在使っていないとのこと。これは電源工事をしっかりするとトランス取った方が良いという説を裏付けてますね。
使われていない電源トランス達。
部屋も一通り対策してあり、床の強化や天井へも対応済みです。
スピーカーの内側にシルバーの鉄塔みたいなものもあるのですが、これも置いたほうが響きがコントロールされるためそのままにしているらしいです。
ちなみに正体はスピーカーです。
プレーヤーはアナログとCD両方なさっているようです。
アナログは
Wilson Benesch(ウィルソンベネッシュ)ATC1
ケースがアクリルではなく実はガラスらしい。
カーボンのアームが精悍です。
フォノイコが
PASS Labs(パスラボ) X Ono
電源別筐体のパス初期の銘機です。
CDトランスポートが
ORACLE(オラクル) CD DRIVE
トップローディングの巧みな造詣がたまりませんね。
こういうのは私も欲しくなります。
CDはやっぱトップローディングがいいんですよ。
置き場所困るけど、断然趣味性が高い!
DDコンバーターが
dCS 972
アップサンプリング担当のDDコンバーター。
「入れる意味ありますか?」
ってアホな質問をしてみたところ(笑)
「弱音部の微小な表現力が向上する」とのこと。
今までDDCは全く興味が無かったのですがちょっと興味をそそる話です。
D/Aコンバーターが
Mark Levinson(マークレビンソン) No.360S
写真がぶれているのでアレですけど。型番ひょっとしたら違ったかも。
プリアンプが
NAGRA(ナグラ) PL-L
不覚にも画像取り忘れました...orz
この古そうで洗練されたデザインがたまりませんね。
ナグラは何だか節操のない商品開発で一貫性もなく色々な製品を作ってますけど、アルミ素材を活かした独特な世界観はデザインとして一貫してますよね。(音は聞いたことないから知らないんですけど。)
SF的なイメージなんですが、文字通りの最先端というよりはどこか温かみを感じるアナログな機械感がありますよね。
このようなメーカーは私も好きです。
amberさんも見た目で買ったらしい。
パワーアンプが
ARIA(アリア) WT350LS
カウンターポイントで有名だったマイケル・エリオット氏のアンプメーカーです。
石と球のハイブリッド設計のアンプが有名ですね。カウンターポイントも含めていつか家で聴いたみたいです。
こちらはモノラルパワーで恐らく日本には未輸入のモデル。
スピーカーは
Wilson Benesch(ウィルソンベネッシュ) ACT-1 Evolution
日本の老人にはとても受けそうにないカーボンを活かしたクールなデザインです。
同社のディスカバリーとか私も好きです。
マイナーチェンジ前のモデルから乗換えている模様。主曰く前モデルと比較して
「あんまり変わってないよ」と言い切るのは流石です(笑)
買い換えてあんまり変わらないのもちょっと切ない話でもありますけど。
何気にブログトップの「amber page」のフォントもウィルソンベネシュに合わせていたんですね~。
やるなぁ~。芸が細かいw
肝心の音ですが。
いい音でした(笑)
まぁもちろん。僕が訪問しているのはどなたも超マニアなのでいい音なのは当たり前で、その先にある音の解釈を聴きに行っている訳ですが。
パッと聴いた感じだと派手さはないですが、
じんわり利いてくる静謐とした音色の美しさが大変心地良いです。
音色そのものが良いからセンターで聴かなくとも十分染み入ります。
中音派はそんなに数を聞いてませんがもう少し詳細に述べますと
「静寂感」と「音場感」と「音の艶っぽさ」が高度な次元で成立していると思います。
一つ一つの要素は超マニアとなるとどれかは持っているものだと思いますが、この辺を高度に両立させるのはかなり難しいと思います。まぁウチも出来てないんですよ(泣)
静寂感は要は聴感上のSN比ですけど、機器のグレードやスピーカー自体が付帯音を出さないタイプということでしょう。個人的には電源周りが相当しっかりしているのが大きなポイントだと思いますけど。
部屋に関しても色々対策してありましたが、効き具合を伺うのを忘れたのと自身の経験が不足しているのでどこまで効いているかは不明ですね。
ともあれ明らかに一段低いSN比です。
奥行きや音場感に関してはスピーカーの特性が強いらしい。
重心の低い低音が織り成すスケール感とは違うのですが、確かに大型システムなどではちょっと聞いた事のないレベルの高い見事な音場表現です。立体表現が秀逸でした。
プレーヤーがきっちり情報量を持っていると言えばそれまでですけど、
dcsのDDCが小音時の微細な表現に有効とのことですので、この辺も効いていそう。
音の艶っぽさはやはりパワーアンプかなというのが、主に聞いた話です。
真空管をビンテージ系で吟味してさらに調整しているようです。
いや~いいアンプですね。欲しいです。
とまぁあっという間に3時間程度が過ぎてました。
かなりの経験と大枠で音の趣向が似ているのでウチのシステムも一度聴いていただいてアドバイス欲しいですね。ありがとうございました!
お読みいただきありがとうございました。
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