カナダに移住してもう20年以上たちますが、あの日のことは今でも思い出します。

 

カナダの移民申請の一環として、指定された移民局での面接があります。申請内容と間違いがないか確認するためのものですが、国境での審査官同様、虚偽の申請を暴く能力に長けていますので、フランス語ができないのにできると申請したり、申請書に書いた職種で経験がなかったりしたら、ここで引っかかるわけです。私の知り合いが、経験もないのに職種をインテリアデザイナーと申請して、面接の際に予想していた質問と全然違うことを聞かれて焦ったと言っていました。面接官もなんかわかるんでしょうね。その後その人がどうなったか、私は知りません。


私の面接は、ニューヨークのカナダ領事館でした。ついでに、と妹とマイアミで数日過ごした後ニューヨーク入りし、3日宿泊して、最初に面接を済ましてから観光する予定でした。


面接が終わるまでは大人しくしていたかったので、着いた日はホテルに近かったアメリカ自然博物館に行きました。

 

(後日、映画「ナイトミュージアム」を見ていて、なんか見たことあると思ったら、この博物館が舞台でした。)

 


その夜遅く、外でゴーゴーガーガー音がするので、うるさいなぁ~と思いながら寝ていましたが、それが雪かき車の音だったと気が付いたのは、朝になってからでした。路上に停まっているタクシーが完全に雪に埋もれていました。ニュースでは、観光地も政府機関も軒並み閉鎖と報道しています。

 

 

それからの数日は、今でも冬の5大ストームに数えられる大雪となったのでした。ゲッソリ

日本からわざわざニューヨークまで面接に来て、記録的なドカ雪のために目的を果たせずに帰るわけにはいかんでしょう。
とりあえず行くだけ行ってみよう、とカナダ領事館に行ってみたら、何事もなかったように開いてました。よかった~よかった~。

面接は、
私「この雪のなか、開けてくれてて本当にありがたいわ~。わざわざ日本から来て、閉まってたらどうしようかと思った。」
面接官「これくらいの雪じゃ閉めないわよ~(ドヤ顔)。」そこでいばるか、カナダ人よ。
というところから、なぜカナダに移民したかったのかとか、日本での仕事内容や、カナダに来たらどんな仕事をしたいかとかを聞かれて、ものの10分くらいで終わり、私、この10分のために大枚はたいてここまで来たの?と拍子抜けするくらいで、終始和気あいあいと進み、じゃあ残りの観光を楽しんでね、と言ってもらって別れました。

 

が、大雪のおかげで、エンパイアステートビルも、メトロポリタン美術館も、自由の女神をめぐるフェリーも、ぜ~んぶ閉まってたよ!

こんなことになるとわかっていれば、せめて恐竜見る代わりに、メトロポリタン美術館に行きたかった...。

でも、一番大事な目的は果たしたし、本場のブロードウェイでミュージカル.Catsも見たので、よしとしました。

折しも、この年の1月、Catsはロングラン15年を誇る、一番成功したミュージカルとなりました。そんな劇を地元で見られたことは幸運だったと思います。

 

あ~でも観光したかった...。笑い泣きまた機会があったら、絶対いこ。

 

 

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