◇10・18「子育て」企画MTG | 【2030vision x PURC】 ブログ

◇10・18「子育て」企画MTG

10月18日(月)ウィークデーの午前中に
田町リーブラで「子育て・虐待予防」の企画ミーティングを開きました。

山本さん 森さん 鷺島さん 松本さん     川崎さん  田中さん  落合さん      
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それから、スカイプで参加の、ゆみさん、 あと中山、合計9名です。

はじめに自己紹介
山本さん: 大阪で発達障害児支援の事業をしています。
森さん:   シュタイナーの教員養成をやってます。 
鷺島さん: キャリア教育・キャリア支援をしています。
松本さん: ドイツでチェーホフメソッドを修得してきて、演劇の指導をしています。
川崎さん: ソーシャルビジネスを始めようとしています。 
田中さん: 子育て、難病の子どもの支援に取り組もうとしています。
落合さん: 虐待の現場に遭遇したことがきっかけで、虐待予防活動を始めました
ゆみさん: アメリカ在住12年。子育て支援に関心があります。 
中山:    未来を希望の持てる社会にしたいと願って、プロジェクトをやってます。

【今回のテーマ】
◎ 山本さんの発達障害児への訪問型支援事業のコンセプトを共有する
◎ 子育て支援、虐待防止の取り組みと、企画グループの実際の活動について検討する

■ 山本さんの取り組み
 ・下のお子さんが発達障害だったので、15年前から主婦業と平行して
  発達障害児への教育支援に関わる。
 ・7年前より、生計を立てられる事業であることを基本に、
  発達障害に特化した支援事業として立ち上げた。
 ・「チャイルド・ライフ・サポーター」という資格認定と講座を実施している
 ・スタッフがやりたいことを形にすることを大切にしている。

 ★発達障害児を理解していただくためのビデオをご覧ください
   ⇒ 発達障害児支援LOF教育センター   

 ★活動紹介 ⇒ 一般社団法人「日本発達障害ファミリー支援協会」


■ 発達障害と児童虐待との関係
  ・発達障害が虐待につながっているケースは多い。
  ・私って虐待しているのでは?このままでは虐待してしまう、と親は不安を感じている。
  ・障害のある子どもを持つお母さん達は外に出にくく家にこもってしまう。1歳半くらいまでが重要。
  ・産後1~2ヶ月で虐待が増える。なるべく早く関わることが出来ないか。
   発達障害を早期に発見、支援、お母さんに発達障害とはどなようなことなのか、
   どこに気をつけたら良いのか、これからどうしていったら良いのか、
   寄り添い声かけをかけることが大切。
  ・明らかな発達障害の赤ちゃんは生後1ヶ月以内に判断出来る。
   けして、訪問者が発達障害を判断するのではない。
  ・少子化で子ども育てる経験が少ないから、お母さんは何が普通なのかわからない。
   平均がわからないから個人で判断出来ない。友達に聞いても分からない
 
  ・後からお母さん達に聞くと、とても育てにくかった、という声が一致している。
  ・助産師、保健師の訪問はだいたい出産の1ヶ月後。
   そこで問題がないと判断されれば支援も終わってしまう。
  ・お母さんは一刻も早く解決したい。
  ・公的支援では救いきれない。迅速な対応には連携も求められる。

■ 山本さんのこれからの取り組み
  ・家庭訪問型保護者支援事業に取り組む
  ・チャイルド・ライフ・サポーターの育成とも連携して進める
  ・有料で家庭を定期的に訪問。 月2回 x 90分
  ・不安があったらすぐに解決したいので、メールでも対応する。
  ・当面はモニターを数名に低料金で数ヶ月体験利用をしてもらう。
   そこから課題が見えてきてから、パンフレットにて依頼募集を行なっていく予定。
   まずは口コミ、身近なところから始めたい。・・・・・

■山本さんとの質疑

  Q.数ヶ月で問題がわかる子もいる、ということだったが、きっかけはどうなりますか?
    また、一年以上経ってからわかる子どもについてはどうするのか?
  A.
   ・産まれて数ヶ月でもわかる。関わりが遅くなる程、愛着関係が気づきにくくなる。
    乳児であっても、反応が遅い、笑わない、目を合わせるのを嫌がる、といった症状がでる。
    そうするとお母さんも、「この子は嫌なのかな、こうしない方が良いのかな。」と思って、
   ・子どもが嫌がるからと関わりをやめてしまう場合がある。
    そうではない、ここからの関わりが非常に重要。
   ・1歳を過ぎると、1歳半検診があるので、そこでまた救い上げるタイミングがある。

  Q.自分の育児体験上、2歳からの嫌々気が本当に大変だった。
    その時に戸別訪問はできないのか。横にも広げて欲しい。
    保護者の支援として共有出来る場所にならないのか。
  A.
   ・2歳以降にも、個別支援や、保護者の交流会の仕組みもある。
    子どもを互いに育ちあえる環境や場をつくることが大切。


  Q.チャイルド・ライフ・サポーター の資格認定、資格の活用はどうなるのか?
    また、資格マニアのような人への対応はどう考えるか?
  A.
   ・資格を取った後、それが仕事になる、ということが重要だ。
    学校教育の現場でも無理解がある。教師の不勉強、知識不足。
    反対に発達障害児を持っているお母さん自身が学んで知識を得ていって欲しい。
    逆に教師に教えるくらいに。
   ・ある程度の金額の講習という形をとることによって、フィルターをかける。
    虐待が疑われたケースについては、社内の虐待アドバイザーに相談の後、
    次の支援先につなげていく方向。そのためのネットワークづくりもすすめている。
   ・資格マニアが来ることは想定していない。
    仕事に使える資格ではないので気軽に取りにくる人はいないと考えている。

  Q.乳児園、養護施設ではどうしているか?
  
  A.
   ・発達障害の専任の人はいないし、専任をおくだけのニーズはない
    ⇒必要としている人が受講すればよい


■ 発達障害児家庭支援に関するディスカッション

  ◎ 社会が多様な子供を受け入れて、ともに生きるという姿勢が大切
   ・発達障害というと普通の子育てとは違うと思われてしまう
   ・子供が育つ状況を知らない若者や成りたての親が多い
   ・高校生などにも、もっと教えたほうがよい
   ・赤ちゃんを学校に連れて行くことをもっと進めるべき

  ◎ 家庭訪問型の子育て支援を広めるには
   ・ホームスタートは質が良いがハードルが高く広がりにくい面も持っている
    子育て経験がない人はできない
   ・またボランティアだけでは、広がりにくいとも言える。
    ⇒ 仕事にすることで、参加する人が増える
   ・ただ金だけでは広がらない。
    ⇒純粋になにかやりたいという主婦が対象
   
  ◎ 質の担保と広がりのバランスは良く考える必要がある
   ・保険、事故、などへの保証はたえず視点に置くと良い
   ・一人で訪問するよりも複数のほうが安心
    戸別訪問を若い人が一緒にやれば勉強にもなる
   

次に、
児童虐待について、アメリカの情報をゆみさんからスカイプで伺いました。

■アメリカの状況
 ・虐待が多かったので、これに対応する仕組みがしっかりしている。
 ・共稼ぎが多く、産後二週間で職場に復帰する社会なので、
  母子をきちんとケアするシステムが確立している。 

■ ゆみさんご自身の体験報告。
 ・自分の体調不良の中、買い物に出かけ、寝ている自身の幼児の子どもを車において買い物。
  スーパー従業員から通報され、その後警察、児童相談所より尋問、訪問を受けた。
  市民と警察の連携がとれていることを強く感じた。
 ・落ち込んだ経験ではあったが、子どもが守られている、という事実が嬉しかった。
  児童相談所の訪問では、自分たちへの質問、家庭の様子を見ることはもちろん、
  近所への聞き取り調査もあった。 警察の対応は厳しいところもあったが、
  児童相談所の職員は良い人格と良い心を持って対応してくれたのが印象的。
 ・アメリカでは、市民の常識、例えば隣人、学校に、子どもを守るということが浸透している。
  一時的に預かるというシステムが確立している。
  例えば、女性のDV被害もシェルターに逃げ込むことがすぐに出来るように整備されている。

■アメリカとの対比を踏まえてディスカッション

 ○果たして日本の国、日本の家庭、日本の人、に対応出来るのか。
  ・核家族化により、子ども達が自分より小さな子どもに接しないまま大きくなる。
  ・ベビーシッター制度がない
  ・昔は自然にできていたことが今はない 
   いろんな子を見ていたら、発達障害があるかどうかもすぐわかる
  ・子どもがわからない。システムは古いやり方のまま。
  ・子どもを知るには子どもと接するのが一番。
  ・教育指導実習でも実際に子どもと接する時間を多く持つ。

 ○ アメリカでは子どもも「一個人」そして扱う。
  ・子どもだから大丈夫、という考え方ではならない。
  ・日本も、子どもをもっと自立した存在として接するべきだ

 ○ 日本は児童相談所、警察が入るとネガティブに受け止める。
  ・子どもを泣かせまいとするストレスがある。
  ・これが親子関係の溝にも繋がる。泣かせっぱなしも教育の上で必要な時がある。
  ・遮音が悪いアパートやマンションなどの住環境の問題もある。 

 ○ 夫の育児参加。残業が多くて家にいない。
  ・アメリカでは社員の家庭がしっかりしている会社の方が良いとされている。
  ・日本でも、会社がもっと家族への関心を高めるべき。⇒そのほうが成長する
   ~家庭に戻す。 接待につき合わせない
   ~企業人のマインド変更。家族とのコミュニケーションの在り方

   ※ 企業自体の虐待問題の取り組み方は?

 ○ アメリカの教育。女性、男性、家庭、子どもを産む前の教育、親業。
  ・キリスト教の概念が強いことも影響している。
  ・子どもがいないから関係ないではなく、
   独身者も含めて家族を敬い大切に使用する気持ちがある。
  ・皆が聞いて納得がいくようにされている。
  ・親と子の関係がしっかりしていることが基本。
   親がロールモデルになっている


 スカイプでゆみさんと対話する落合さん    山本さんのネックレスでご満悦の景都(けいと)ちゃん
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ディスカッションの続き
 
 ◎ 家族付き合い、子供を通してつきあいが広がる

   ・ゆみさんの近所付き合いの広がり、社会との関わり自分から率先して交流を持つ。
    自分も楽しみたい。頻繁に人を誘って、家に呼んで、その人はどういう人か知ること。
    親が近くにいないことが、海外生活をしている子育て組の共通点。
    子育て仲間と関わることで、自分自身子育ての中で何ができるか、
    人はこういう風に接しているんだ、こういう風に怒っているんだ、と知ることが出来る。
   ・難しい場所になっていないか。自分たちも楽しみたいから参加しよう、という気持ちが大切。

   ・日本人は気持ちが先行しすぎる。感情で入っていきすぎる。
    感覚、感じ方、やりすぎる。
    関西、新潟地震の時にも、関わる人のそういう傾向が問題視された。
   ・間合いの取り方がわからない、本来は遊びの中でわかっていくこと。

 ◎ 親に社会性がない
   ・PTAも役員になるのが嫌だから避ける。
     ~遠くからみてて、意見だけは言う。
   ・権利と責任が良く解っていない。
   ・近所付き合いが下手。マンションではつきあいが薄い
    ~東京、大阪の下町にはまだある。

 ◎ 街づくりを大切にしたい
   ・新興の戸建てのなかに、努力して街をつくろうとしているところもある
    ~つきあいが面倒を思わずにやっていくことが求められる
    ~知ってる子は叱ることができる
    ~子供の時から知ってれば、親身になれる
    ~逆に、年をとっても周りから気にしてもらえる。

ということで、
やはり、交流が大切だ!ということになりました。

ここで、予定の2時間が過ぎましたので、「今後の取り組み」についてはランチミーティングで。 

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ミーティングが終わって、いつものように記念写真 (鷺島さんは映ってません)
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ランチに向かう途中で、ベビーカーを押す若いママを発見!
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この後ろ姿は誰でしょう?
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■ランチミーティングでの議論

今後の取り組み
= 8_8next 企画グループとしてオリジナルなことをやりたい=

◎面白い、楽しい、これまでにないイベント
 ・行動につなげる
 ・何かをやるという宣言
 ・野外 
 ・多様な人を巻き込む
  ~男性、官僚、若者、
 ・ネーミングのアピール
 ・斬新な提案
   などなど

◎ 児童虐待という名前ではない新たな言い方を考えたい
   ~児童虐待というと、普通じゃないという感覚がある
 
 ・普通の子育てと虐待とはグラディエーションの関係で、段階的。明確な線引きは難しい
 ・実は身近な問題と捉えるような言い方が良い
 ・Maltreatment (マル・トリートメント) が英語にあるが、分かりにくい
  (不適切治療、または 不適切待遇)
 ・ボケ老人が認知症になったようなうまい表現はないか?
 ・「育児不全」とか「不適切育児」など・・・
 ・そうはいっても、「しつけ」と「虐待」の違いはしっかり示す必要もある

◎ まともな大人を増やす活動が必要
 ・立居振舞い・所作 (ちゃんと座れる、姿勢が凛としている)
 ・体を動かすつながり

◎ 我々の活動は
 ① 多様なものをつなげるプラットフォーム
 ② 新たな動きをつくりだす 提言&行動

 ★スタートとゴール、目標とロードマップの設定をしよう!!

ということで、次回MTGで考えましょう。

以上、価値あるモーニング&ランチMTGでした。

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ランチミーティングの会話も楽しかったです。
 (飲み屋のスナップではありません)
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