ツユクサです。さて、前回はスリガオ海峡海戦について書きましたね。今回は、日本海軍機動部隊が事実上壊滅するエンガノ岬沖海戦について僕の持つ知識で、出来る限り記そうと思います。

小沢機動部隊
空母瑞鶴(この時に、初めて旗艦を務める。)軽空母千歳・千代田・瑞鳳
航空戦艦伊勢・日向
軽巡多摩・五十鈴・大淀
駆逐艦秋月・若月・初月・霜月・秋風・槇・桑・桐・杉


↑沈没直前の瑞鶴。これは、日本側のカメラマンが撮影したもの。


↑戦闘中の瑞鳳。軽空母ながら、緒戦から活躍した。


↑航空戦艦日向。エンガノ岬沖海戦では、伊勢と共に奮戦する。


↑対空砲火を行う、航空戦艦伊勢。


この時、出撃した空母は瑞鶴・瑞鳳・千歳・千代田の4隻ですが、搭載する艦載機は皆無に等しく、まさに裸の機動部隊。そして、ニミッツ大将ハルゼー大将率いる第3艦隊、第38任務部隊が囮部隊である小沢機動部隊を発見、全速力で北上します。
レイテ沖海戦自体は日本海軍の敗北でしたが、少なくとも小沢長官率いる囮機動部隊の役目は大筋成功していました。
そして、米軍の空母の艦載機が襲来(第1次攻撃隊)、軽巡多摩が被雷し大破します。ちなみにその後、多摩は単艦沈没したため、生存者はいませんでした。
続いて、千歳と防空駆逐艦秋月が被弾し沈没。瑞鶴も被弾し速力が低下。そしてほどなく第2次攻撃隊が来襲し、千代田が被弾、大破炎上し、航行不能に。その後、五十鈴らが曳航しようと試みますが行方が分からず断念、千代田は米軍巡洋艦艦隊の砲撃により沈没します。
そして第3次攻撃隊が小沢機動部隊に襲来、かろうじて戦っていた瑞鶴と瑞鳳を攻撃。14時14分頃ついに瑞鶴が沈没、続いて15時27分頃、瑞鳳も瑞鶴の後を追って沈没しました。
そして、格好の目標となったのが航空戦艦伊勢・日向です。元々この2人は戦艦でしたが、
ミッドウェー海戦で4隻の空母を喪失した後空母不足を補おうということで、改装されました。
しかし、この伊勢と日向は囮部隊の護衛につき、他の空母が全滅してしまってもほとんどの攻撃を回避し、被害らしい被害も受けず無事に帰投できています。また、伊勢は米軍艦載機が攻撃する中堂々とスクリューを止め(一時的ですが)、沈没した瑞鶴の乗組員の救助を行っています。
ちなみに・・・余談になりますが、大和ミュージアムのとある場所で、伊勢の対空砲火、攻撃隊を発艦する瑞鶴、対空戦闘を行う大淀、被弾し炎上する瑞鳳と、消火活動を行う乗組員の動画を観ることができます。立ち寄った時には、ぜひ観てもらいたいです。