序章
衣子には好きな人がいたつもりだが必要に貯まっていった矢印を眠い目を擦りながら振り払った。
馬場クロームで浜松ホトニクスを思い返しながら日曜日の昼下がり。地球と宇宙を仲良くさせた握手券つきソフトクリームを巻いて巻いて巻ながら、衣子は今日も非常口を血迷って塞ぎこむ。
誰かの来年に可能性を食べ残してしまった政府をウジ虫パウダーで味付けしながら目を開く。今このお城で目を覚ました衣子は泣く子も黙る鈍感な処女であった。同級生全員のパンツを抜き打ちで検査しているフリをして枯れ糞や分泌物がついてないかついていたのか確認することが趣味ないきな女だ。ハワイビジネス不足で神奈川県地域を減らします宣言したい年頃の弟を刃物で滅多差しにしたつもりでいたが実は外資トレード外務省の脇毛のなかに埋もれた山小屋を放火しようと考えて考えて考えまくっていたのである。小屋の周りの毛を引き抜こうとしてふと我に返る。「一石二鳥」と言うので周りの毛を一本ぬいたつもりが実は全部抜いてしまっていた。パイパン廃藩ちけんちんげの魚で水族館は好きか?と屋根裏の糞じじぃがツイートして炎上した事件があったが、予想外にもこれは22世紀を生きる人類において壮絶なドラマとなった。後になって分かったらことだがバケツいっぱいのゴキブリを身体中に塗りつけてリフレクションしていたレースクイーンは元風俗で働いていた。衣子とレースクイーン(元風俗嬢)は大学生時代からの親友で、女子大生マニアの定年間近男教授が開く怪しげなヌードサークルに所属していた。教授は衣子たちが卒業してから一年後に他界している。今でも当時サークルで使われていた部屋は何一つ変わらずに残っていた。またここに来るなんて、衣子は適当にそう思ったフリをしていたのだった。部屋の奥にあるサダム・フセイン像の下にある隠し扉へ向かった。更に仲良く体験談を発見した毎日が詠みたくなったらしいゴブリンも後ろからついてきた。その扉がどこに通じるものなのか誰も知らない。衣子とゴブリンは合金素材の重い扉を開け、ムーンウォークで足早に入っていった。
