先日ニュースでゴールデンレトリバーに赤ちゃんが咬まれて亡くなる事故を知りました。
本当に残念でなりません。
ゴールデンレトリバーは温和な性格をして、海外の動画でも赤ちゃんと戯れているのをよく見かけますが、今回の事故とは何か特別な原因があったのでしょうか。
普段から大人しい 吠えないという落とし穴
よく犬を飼われている方で、うちの子は吠えない、大人しいというお話をお伺いしますが、
実はこれには落とし穴があります。
大人しいのはあくまで飼い主に対して大人しいのであって、これが全くの別人ですと、
犬は防衛本能が働き、気付かない所で警戒心やストレスを抱えていたりします。
また外で人や犬と接する場合と、犬にとって大切なテリトリーである自宅で他の人や犬と接する場合も異なり、自分のテリトリーに知らない臭いのついた人や犬が来ると、警戒心を持つ事があります。
これが特に虚勢していないオスとなりますとなお更防衛本能が働きます。
動画などで赤ちゃんと犬が戯れているのは、大体が飼い主の子供で、自分の知っている臭いがしっかりついていて、犬の中で序列が完結しているから成り立っているのであって、
これがあまりよく知らない臭いのついた赤ちゃんで、自分と赤ちゃんの関係がはっきりしていいないにも関わらず、不用意に近づかれると、犬はかなりストレスを感じる事があります。
今回は赤ちゃんが咬まれてしまうという痛ましい事故でしたが、これが新しく後輩わんこを迎える場合にも起こる可能性があります。
私も後輩わんこをお求めのお客様には、いきなり犬同士接触させるのではなく、
サークルに子犬を入れて、先住犬が自由に子犬の臭いをかいで安心させ、徐々に接触させるようにお話しております。
自宅にいる愛犬が安心して人や犬を迎えるように
愛犬は飼い主に接する場合、他の人や犬に接する場合が異なるのと同じように、
自宅にいる場合、外や他の施設にいる場合も態度が異なります。
そういった事が発生しないよう、子犬の時期から来客されるお客様に遊んでもらったり、
おやつをもらったりと犬にとってうれしい事を経験させてあげると、犬は来客=楽しい事と理解して、来客に対して吠えたり、威嚇するようなことは少なくなっていきます。
また乳幼児が来られる場合は、どんな事であれ、犬は一旦サークル内に入れ、安全を確保する予防が必要ですね。
新しい家族となる子犬が来た場合は、子犬をサークル内に入れ、先程書きました通り、
思う存分先住犬に臭いを嗅がせ、まずはサークル越しで触れ合わせ、それから徐々にサークル外でも触れ合わせるようにしていけば、犬同士で序列を決めてくれます。
このような痛ましい事故がもう起こらないよう、犬を飼育している人間の一人として、
これからもよりしっかりと対策していかなければと痛感しました。