授業参観に行きました。


息子の学校の授業は一年生の頃から参加型ですが、三年生になって参加度合いが更に上がっていました。

うちの学校だけなのか、市全体の取り組みなのか、全国的なものなのかは分かりませんが、私が子供の頃に受けた授業とは全然違う……。

その差が学年が上がるにつれてはっきり分かるようになりました。



学校共通の授業の進め方、黒板の書き方のテンプレがあり、全クラスがそれに倣っている感じです。

子供が発言する時の言葉も決まった型があり、

一年生から三年生まで共通していました。


授業はとてもテンポがよく、発言も求められ、

板書や課題が早い子でも終わった後遊ぶ隙がないように設計されています。

常に全員何か作業なり発言なりするようになっている。


ひと息つく隙もない感じで板書、話し合い、発言、ドリルのワーク。

ギッチギチに詰め込まれている。

参加型かつ昔と同じような進行スピードで同じ量を教えるとなると、こんなミッチリ具合になるだろうことは分かりますが……。



今の子は大変ガーン

私の子供の頃なんて受け身の授業で皆ボーッとしたり、消しゴムのカスで遊んだり、落書きしたり、こっそり手紙書いて回したり、そんなんばっかりだったような…タラー


息子ですら消しゴムとか弄ってるのは授業の最初くらい(休み時間からの切り替えが遅い)で、あとはしっかり参加していました。

(……といっても板書が遅くてなかなかペースについて行けずでしたがアセアセ


授業参観だから特別みんなしっかりやってたんですかね……?

普段からこうだったら優秀すぎて、今の子達何者なんだと思う。。

1日5時間〜6時間集中持つの!?とも。



そして「考えてみよう」「話し合おう」「ドリルや課題をしよう」に時間が割かれ、先生に知識を教えてもらう時間が少なく、

これでみんな理解出来てるの!?と思いました。


昔は先生の説明メインの授業だったので、個人的には「ゆっくり過ぎて退屈だな」くらいののんびりなスピードで、丁寧に丁寧に先生の解説がありました。

それでも皆多分しっかり理解しておらず、テストなんて結構間違えたりしていました。

今の授業は圧倒的に説明が少なくて、昔の子達なら簡単に落ちこぼれな気がする……。

(昔と今で、そんなに子供の性質変わってるんでしょうかね)


そして授業のテンポの速さ。

先生の喋りも、クラスの子達の喋りも高速。

子供は自分が発言した後、挙手した子を指名。

パス回しのように子供が次々と高速で発言していって、

私、頭が混乱して聞き取れない。。真顔


あんな早いテンポで次々喋られても理解出来ませんガーン


これ、発達障害かつ耳での聞き取りが苦手なタイプにはキツ過ぎでは……?

逆に鍛えられる面もあるかもしれませんが。。


息子も多分聞き取り苦手なタイプなんです。

案の定、先生が素早く言った「ワークの◯ページやって」の言葉を板書に夢中で聞き逃し、

周りを見てワークを始めたものの違うページをやっておりアセアセ

先生に怒られていましたガーン



息子も授業内容の理解はしていて、

時々手を挙げたり、当たればハキハキと発言し正解していました。

でも板書と聞き取りが大変そうで、

毎時間この感じだとついて行くのに必死で疲れるだろうな、と思いました。。悲しい



星星星星



周りの子を見ていると、とにかく板書が早い。

ガーッと高速で板書し「終わりました!」と次々発言。

中には板書がゆっくりの子や手をあまり挙げない子もいますが、そんな子達も先生は容赦なく指名していく。

皆が授業のテンポについていき、発言することを求められる。



・耳で素速く聞き取れる

・板書が速く出来る

・自分で考えたことを素速くしっかり発言出来る

ことを前提にした授業で、


これ発達障害傾向のある子、恥ずかしがり屋の子は大変じゃない……?


インクルーシブ教育、ユニバーサルデザインというけど、むしろ昔より発達障害の子は馴染みにくい気がしてしまう。

逆に発達障害の子を炙り出して、しっかり発見しようとしているのかな?と思ってしまうくらいです。



星星星星



息子はグレーです。

診断はおりていません。

療育センターでは「こんな子が来るのは重い子の迷惑」と言われました。

カウンセラーにも「放課後デイには(特性が軽いため)入れないと思う」と言われています。

支援級もよほどモンペにならない限り入れないのではと思います。

(※療育や支援の受けやすさ、自治体によってずいぶん違うように感じる。。)


でも、板書が苦手で、テンポもゆっくり、耳での聞き取りも苦手(ただでさえ苦手なのに会話を変な風に受け取りがち)。

明らかに普通の子にはついていけない部分がある。


現状、こうした発達障害傾向のある子が普通級で皆に紛れて授業を受けざるを得ない。

だったら特性がそこそこあっても療育や支援から弾かれてしまう子を取りこぼさないような仕組み作りが必要ではないかと思うんです。。



例えば聞き取りが苦手な子のために、


指示は早口で1回

「一回しか言わないからちゃんと聞きなさい」

ではなく、


口頭でゆっくり指示した後、黒板の端に同じ内容を書く


と変えて貰えれば、それだけで伝わりやすいはず。



でも運動会を見た感じ、支援級であってもそうした視覚を使った支援は使われていないように感じたので、

なかなか導入が難しい何かがあるのかな。。



星星星星



不登校の子が増えていると聞いたことがあります。

その子達、もしかしたら昔のようにゆっくり先生の話を聞いて板書を取っていればいい授業なら、問題なく学校に行けるのではないか……?

新しい授業の形に弾かれてしまっているのではないか……?

なんて思ってしまいました。。



そして考えすぎかもしれませんが、授業を見学して

教育の目標とする理想の社会人の姿が

・何でもテンポよくこなせる人

・あまり知識のない物事に対しても素早くそれっぽい意見を考えて、堂々とディベートが出来る人

・喋りが上手い人

なのかなと思いました。。


発達障害、特にASDには辛くない……?

(ASDもタイプは色々ですが)

少なくとも息子は理想像の真逆だよな

なんて、ちょっと重い気持ちになりましたガーン