ここ何年か毎年桜が咲くと見に行っていた近所の公園。

 

つぼみがちょっとずつ膨らんできている。
昨年はベンチに座ってコンビニおでんをつまみながら夜桜を見て来年も来ようねって話していた。
来年がないなんて想像さえしていなかった。
今年は2人でしていたことを全部1人でしなくちゃならない。
でも一緒に桜を見たいから、今年も桜が咲いたら夜散歩に来よう。そうしたらまた一緒に見れるよねって話しかけている。
 
あの日からもうすぐ3か月、実はほぼ泣いていない。
多分泣いたのは片手で数えるくらい、それもほんの一瞬。
悲しいとか辛いとか喪失感とか、そういったものを全部超えて脳が拒否しているのかな。
何時も2人で一緒に過ごしていた。夫婦であり親子であり姉弟であり兄妹であり親友であり、そんな関係だったと思う。
なんだか重い重い何かで蓋をされているような感覚だけがある。
いつか泣ける日が来るのかな。
強いねって言われたけど、強いわけじゃない。多分弱過ぎるだけだ。
 
大事のところに行けるまであと何年、何十年あるのかもわからない。
迎えに来てくれた時に頑張ったねって頭をポンポンしてもらえるように生きていくしかない。
それまでは頑張るから、間違っても長生きをさせようとか思わないでよ。
こっちにいるうちは2人で見た景色、一緒に見れるように連れて行くからね。
だからこれからも一緒にいよう。