入院して10日目。三連休明けということもあり、採血と退院に向けた最後の造影剤を使ったCT検査を行う。

 入院が長くなり、そこそこ体調も回復してくると、嫌なことだけれど病院の粗が目についてくる。


(1)入院10日にもなるのにシーツ交換が一度もない

(2)ダニが出たのでティッシュで潰し看護師に報告したのだけれど、なにか対策をうとうとする意欲がまったくみられない

(3)朝、造影剤注入用の針を取り付け「CT検査終了後にまた使用するかもしれないので昼までそのままにします。昼までドクターからなにも指示がなければ抜きに来ます」と言ったきり、その日勤の看護師は夕刻に帰宅。引継の夜勤看護師が来たので「抜いてほしい」旨を伝えると、なにも聞いてないどころか、「もう点滴はないんですか?」と聞いてきた。私の点滴は昨日朝に終了している。思わず頭の中でお前はただ血圧と体温と酸素飽和度を測りにきているロボットかと軽く怒りが湧く。その日に担当する患者の病名、治療経緯をカルテで確認することは看護師として最低限の責務ではないのだろうか。「寝る前までに抜いてください」と言ったところ、「21時にまた来ます。忘れてるかもしれないので言ってくださいね」と無邪気に応えられる。呆れ返りつつも静かに「はいわかりました」と答える。

(4)「シーツ交換はどうしますか、気にはなっていたんだけど退院が近そうなので、どうしますか?」と看護助手が、あたかも私が「いや、もういいですよ」と応えなければならないかの如く聞いてきたので、冷たく「変えてください」と答える。退院が近いとはいえ、あと4日くらいはここで寝ることになる。ダニがでて、10日も敷きっぱなしのシーツに寝たくはない。でもそんなことは言わない。


 建物は7階建のきれいなビルで、見た目の部屋はきれいだし、一人当たりのスペースは2m四方はあって広いし、トイレもきれいだし、CTも救急用を含めて3台もあり、MRIまである病院だから、入院当初はいい救急病院に巡り合ってよかったなあと思っていたのだけれど、ハードが良いと、ソフトがボロボロなのに気づいてきた。

 夕ご飯から五分粥が全粥になった。経過は良好。早く退院したい。


朝食


昼食


夕食