如意伝の主演女優さんは、ジョウ・シュン「周迅(Zhōu Xùn)さんという。どことなく南果歩さんに似ていないこともない。

 醸し出す雰囲気がお気に入りな女優さんだったので、現代映画ではどんなものに出演されているのだろうとAmazonPrimeで検索したところ、「チィファの手紙」というタイトルが目に留まった。

 ストーリーは亡くなった姉の元に届いた同窓会の案内状に端を発して、30年前の中学(or高校)時代の姉妹と転校生男子とのあいだの物語が、現代と過去を繋ぐ形で進んでいくものだった。

 中国の国家感や共産党からみだったり、車の運転や素行の乱暴な中国人情報は、別に取り立ててみたくも聞きたくもないのに、嫌でもテレビ、ネット、新聞から入ってくる。それは90%くらいはネガティブな情報だ。メディアが垂れ流す情報だけを得る人は、きっと中国はろくでなしの集まりだと誘導されていく。

 日本もそうだけど、そこそこ安定した暮らしを得られている国の庶民なんていうのは、そのほとんどは日々を慎ましく暮しているものだ。中国や韓国の庶民の情報は自分で探さないと見つけられない。おそらく中国、韓国の人々も、日本の庶民の暮らしなんてものは、国家やマスメディアが流す情報からは殆ど得られないに違いないと思う。

 さて「チィファの手紙」は1988年と現代の中国庶民の慎ましい暮らしを淡々と映し出している。慎ましさの中には当然だけど、日常の楽しいことばかりがあるわけはなく、ふつうに悲しい出来事だってある。

 僕は「チィファの手紙」を観た後に、この映画の背景を調べることで、日本映画「ラストレター」も観たくなって、観た。

 興味を持たれた方はぜひご覧ください。心が洗浄されます。どちらもAmazonPrimeで無料視聴できます。岩井俊二さんの作品はどれも素晴らしい。