M銀行の口座を解約するため立川まで出かけた。八王子に戻ってきたら11時を少し過ぎていたので、マックで昼食を取ることにした。サラリーマンをしていた頃、朝早くだとか、昼時だとか、夕方、休日のマックは何度も利用したことはあるけれど、平日お昼前の利用はよくよく考えるとほとんどなかったような気がする。そこには異世界なマックがあった。
店員さんのほとんどはアラウンド古希の女性で、50代風のリーダー格の女性が1人いる。そして客の8割は前期高齢者以上の男性でひとり客ばかり。女性アラフィフふたり連れの客が2組いたけれど、まるで娘さんのようで、かしましくおしゃべり声が響いていた。
高齢男性客はソロということもあり一様に無言で、本や新聞紙を読んでいる人あり、天井を眺めている人、目の焦点がどこにあるのかわからない人、瞑想のような状態にある人と、昭和に取り残された人たちが無理矢理令和に居るって感じだ。
なかなかシュールな世界だった。もちろん僕もその住人なわけなんだけど。
それにしても、マックのハンバーガーは不味い。コーヒーだけは美味しかったはずなのに、この物価高で豆の量を減らしているのか、まるで色のついたお湯だった。それでも、たぶん、50年以上の前の同じ貨幣価値の外食よりはおいしいんだろうと思う。