今月のベースサークルの課題曲はイパネマの娘だ。ひょっとしたら既に書いているのかもしれないけれど、人間というものは歳をとると同じことを何度もいうものだ。

 練習のテーマはコードをみてベースを弾いてみようというもの。少々ベースをやっている者だったら鼻で笑うことだろう。それぞれのコードのルート音と5度の音だけを使ってイパネマの娘を演奏する。

 演奏そのものは難しくはないけれど、ローポジションでの運指が多く、さらに当然のことながら異弦同音も多くなる。

 僕の左手人差し指はへパーデン結節とやらで変形の途上にある。女性にとても多い関節の変形らしいけれど、男にも当然ある。今はまだ第1関節の爪側がこぶ状に盛り上がっているくらいだから、関節の角度によっては多少痛くなることはあるものの、リードギターを弾くのはきびしくなったけれど、ベースギターはまだなんとかなってきた。でも、でもだけど、呑気なボサノバ曲「イパネマの娘」であっても、異弦同音が連続すると人差し指は悲鳴をあげる。これではいつベースが弾けなくなってもおかしくないなとネガティブになってしまい、2台目のベース購入を躊躇してしまった。かなり個人的に盛り上がっていたのだけれど、これも何かの思し召しなのだろう。