横浜線でみかけたアラフィフの男と女のお話しです。50年近く昔のフランス映画ではありません。不快な気分になられる方もいらっしゃるかもしれません。潔癖な方はこれ以上読み進めないことをお勧めします。こんな話は「ですます体」で書くにかぎります。

 男と女の二人は、顔つき、身なりともに清潔感溢れた爽やかな印象で、こんな表現はよくないと思うのですが、大手有名企業で働いている営業企画担当の上司と仕事できます風のOLといった感じでした。

 昼の日中、小中高大の児童、生徒、学生もいれば、赤ちゃんを連れた若いお母さん、一昔前のお母さん、お父さん、お兄さん、お姉さんなど、雑多な人々が乗り合わせた横浜線の車内空間での出来事です。そんなに混雑はしていません。その車両内では20数人が座れずに立っていました。僕は新幹線を降りたばかりだったので座らずに立っていました。

 アラフィフの男と女は、ぼくが気づいた橋本駅から八王子駅終点まで、そこがまるでホテルの一室であるかのように、とめどなく「H」に振る舞っていました。

 男は右手を女の背中側に回して女の右肩を抱いて引き寄せ、左手は女の右胸の下、脇の辺りをゴソゴソとしていました。女は男にほとんど身を任せ、女の右手は男の左足鼠蹊部辺りをゴソゴソしています。女の左手はみえません。

 ぼくが初めて東京で暮らし始めた40年ほど昔、山手線電車の中では、大学生のカップルたちが、この横浜線の男と女のように振る舞っている情景をよく目にしたものです。これが日本の東京の学生の姿かと、地方から出てきたばかりの若いサラリーマンは目のやり場に困るとともに軽い怒りを感じておりました。今日、彼らはもう還暦近い歳になっているはずで、横浜線の男女は50歳になるかならないかの歳です。アラフィフとアラカンでは、どんなに若造りをしていてもそこには隠しきれない老化の進捗差があります。

 これが、スペイン人やイタリア人だったら、「こいつら本能優位だからしょうがないな」で済ましてしまう自分がいるのは知っています。でも日本人は、ここまで人前で、欲望のままに振舞うのはやめて欲しい、せめてホテルの個室に行ってやってくれと思いました。

 多様性を認めていないのかもしれないけど、地方では絶対に見られない光景です。もしそんなことやっていたら、逆にやっているほうが危険に晒されるかもしれません。それはそれで怖いことだけど。

 とりとめがないけど、ブログを途切れさせたくないので急ぎ働きをしました。昨日の出来事だけれど、昨日は疲れていたので今日に回しました。でもこれは事実です。創作ではありません。みなさんも普通に遭遇したことがあるかと思います。

 ごきげんよう。