これから9月末まで例年通りであるならば、気温はどんどん暑くなって、山歩きなどしていたらきっと汗がダクダクになるんだろうと考え、家族と吉祥寺のモンベルに夏の山歩き服を買いに行った。

 実は先日、長年気になっていたペースギターのオクターブ調整についてS楽器店に電話をかけてみたところ、ネックの反り具合次第だけれど最低1日は預かることになりますとの返答があった。複雑な反りの場合にはそれ以上になるとも言われた。

 そろそろ2台目が欲しかったこともあり、数日も預けなければならないとなると練習もできないしなあとぼやいていたら、家族から「2台目欲しいんでしょ。買ってもいいよ」とお許しがあった。2台目だから、家族も10数万円の出費は覚悟しての発言だったはずだ。

 とはいえ、昨年12月から年金生活となり、それまでと比べたら家計が著しく苦しくなっているのは周知。お金に無頓着な私にもそれくらいはわかっている。でも2台目は欲しい。

 古くてぼろいベースギターを背負って京王線に乗り、S楽器店でメンテナンスをお願いしたところ、たまたまベース担当の店員さんがいて、その若者がなんとも感じの良い若者で、にこやかに会話など楽しみながらも1時間足らずでメンテナンスを終了してくれた。1日も預けなくて済んだわけだから練習に空白期間は発生しなくなった。コロナでスタジオ練習もできなくて、ライブも3年続けて中止となり、ひたすら個人練習に励んでいるだけなんだしと気持ちを切り替え、2台目はすっぱりペンディングとし、そうだ、このお金で山の道具をきちんと揃えようという気分になった。夏の山行は熱中症の心配がある。3月、4月のようにユニクロの適当な服装では命に関わらないとも限らない。諸先輩方にご迷惑がかかる等々の言い訳を頭に思い巡らせ、冒頭のごとく、ちゃんとしたアウトドア専門店の服を買うことになった。

 夏山ハイキング用のアンダー(年寄りはパンツといいます)、パンツ(年寄りはズボンといいます)、長袖メッシュシャツ、簡易雨具代わりにもなる夏用アウター、夏用帽子、帽子が飛ばないための紐、靴下を購入した、占めて29,000円也。山の道具は高いけれど2台目のペースギターよりずっと安い。

 ギターを諦めハイキングを優先させた。ベースは古くても死なないけれど、山の熱中症は命の危険がある。命は大切だ。加川良もそんな歌を唄っていた。

 トレーニング代わりにと、吉祥寺の丸井から国分寺の丸井まで歩いた。退職して以降、ちょくちょく山を歩いているおかげだと思うのだけれど、こんなに中央線を歩ききったのは初めてだった。軽やかに13kmほど歩いた。

 武蔵境駅から武蔵小金井駅までの高架下は、まるで近未来を思わせる変わりようだ。


三鷹駅北側にある庚申塔。1729年のものらしい。


東小金井辺りのガード下


国分寺にある老舗喫茶店?、ピーナッツハウス。僕が知っている範囲でも40年近くここにある。