この週末はモッズのツアー最終日と友人のバンドライブに参戦するため東京へ。

金曜日の13時ちょっと前に羽田空港着。宿のチェックイン時間の16時までは神保町でランチとレコード店巡りでもと考えていたが、ランチの時間帯には間に合わなさそう。どうしようか思案し、最終的に浅草のディープな地下に佇む福ちゃんへ。

ヴィム・ベンダースの映画の舞台にもなったこの場所はまさに昭和。カウンターで瓶ビールにタン味噌漬けが妙に落ち着く。

隣席には常連らしい強面の男性。金色のネックレスがいかにもな雰囲気。45分ほどちびちびとやっていたが、ちょっとしたきっかけで札幌から来たことを話すと、そこから色々会話が広がり、ある会合での山本リンダや松原のぶえらの歌手と一緒のところの写真を見せられ、男性が日本歌手協会所属の歌手であることを知る。最終的にはカラオケでぜひリクエストをと、自身のCDまでいただいたりして。

年に一、二度、こういう出会いがあるからカウンター飲みがやめられない。って、東京に行ってまで?という、どうでもいい話は横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。




モッズのライブ会場は、お初のZepp新宿。パンクバンドの聖地と言っていい歌舞伎町にある新宿ロフトのほど近くにそびえ立つ高層ビルの地下。

そのビルに設置されているモニターに映し出されるモッズの4人が、はやる気持ちを更に加速させる。

ここ10年近く、モッズの東京でのライブで一緒になる高校時代の同級生夫婦が900番台の入場番号の自分に合わせて一緒に入場してくれる。かなり後の入場になったが、3人揃ってベースのキーコ側、前から7〜8列目の好位置に陣取ることができたのはラッキー。

ライブは開演時間19時ジャストに新曲のハリケーン・ハリケーンでスタート。

ステージ後方に高い天井に合わせて設置されている大型スクリーンに映し出される映像の演出に釘付けになる。


この日を待ちに待ったであろう客席のOLD KIDSたちは2曲目のWATCH YOUR STEPで早くもヒートアップ。森山達也の突発性難聴発症から3年近く待ってのロックスタイルライブだからなおさら。が、そのエネルギッシュさは、自分も含めて還暦超えとなった連中が多いとは思えないほどである。

この日、80年代にリリースされたアルバムからの選曲が中心となったのは、この日を待ち侘びたファンへのサービスもあったのだろう。そんな中、ライブで目にするのはおそらく初めてであろう、ギターの苣木教授がギブソンのSGを手にしたのは、新たなチャレンジだったのでは?もう何年もES335、ブラックビューティーのレスポール、シングルコイルのゴールドトップのレスポールを使い分けるステージが続いていたが、これからはこのSGもその一角に割って入るのか注目だ。


久しぶりのTWO PUNKSの大合唱をこの日のライブの頂点と捉えるファンも多そうではあるが、ライブ終盤に演奏されたONE MORE TRYが自分にとってのクライマックス。

さぁもう一度 思い切りやれよ

森山達也から放たれたこの言葉は、復活した彼らバンド自身に向けられていたのはもちろんだが、それはまた我々ファンに向けてでもあったはず。10代の頃、この言葉に背中を押された少年が60歳を過ぎて再びこの言葉に背中を押されるとは、思いもよらなかった。

さぁ、お前はこれからどう生きていくんだ?

久しぶりのロックスタイルライブで幸せな時間をプレゼントされたとともに、モッズから大きな宿題を突き付けられた一夜でもあった。ライブ後に友人と鳥貴族でメガハイボールを飲みまくった頃には、早くもそんなことも忘れていたが。


翌日の土曜日は同じ新宿にあるライブフリークで、もう一人の友人でベインビールのボーカル兼ギターのまふゆ氏の別プロジェクトthe社宅のライブ。

彼の敬愛する米国パンクバンドTHE MUFSのボーカル&ギター キム・シャタックの訃報に接した時から胸に秘められた、彼女たちの楽曲にオリジナルの日本語歌詞を冠したカバーバンド。この日が初ライブとは思えないほど堂々としたステージに一安心。ボーカルもしっかり言葉が届いていたし、バックの演奏も予想以上の安定感(スマン!)で、これからの更なる進化に期待感も急上昇。


まふゆ氏はこのバンドとメインのベインビールに加え、年明けにはあのリアルハードパンクバンドのTHE TRAVISも復活させる。まさにONE MORE TRY‼︎


さぁ、自分は何にONE MORE TRYしようか。


今週も最終までお付き合いいただき、ありがとうございました。