一昨日は久しぶりに怒髪天のライブへ。前回はまだシミさんがベースを弾いていたから、まぁ、そのくらい久しぶりということ。

シミさん脱退後サポートでベースを担当しているのはアナーキーの寺岡さん。一昨日のライブでは、ベースが変わるとこうもバンドのサウンドが変わるものなのかと目から鱗に感じたり。それでも言葉が刺さる熱いライブは健在。やはり自分が心打たれるロックはメロディはもちろんだけど、それと同じくらいに言葉が重要。なんてたいそうな事言ってる割には、前日までライブ会場を完全に勘違い。会社でチームメンバーにどこのライブハウスですか?と聞かれ、「確か、ペニーレーン24」と返したら、「そこ、明日は別なバンドですよ」と…。確認すると会場はCUBE GARDEN!聞かれてなかったら、完全にアウト。



というどうでもいい話は横に置いといて、今週もそろそろ始めることにしましょうか。


 


先日、レゲエ界のレジェンド、ジミー・クリフが亡くなったとのニュースが。

今までジミー・クリフを聴いているという方に出会ったことがないため、この訃報を受けての界隈のSNS発信が多いことに驚いたが、かつてジョー・ストラマーとの共演があったことを考えれば、然もありなんか。

自分がレゲエミュージックを知ったのは、クラッシュの作品でだったか、ホワイトレゲエと言われたポリスでだったか定かではないが、所謂正真正銘のレゲエバンドやレゲエ歌手の作品ではなかったはず。それでも彼らのアルバムに収録されている「しくじなるよ、ルーディ」や「キャント・スタンド・ルージング・ユー」、国内だとモッズの「TWO PUNKS」なんかのレゲエサウンドが自分の嗜好にもなんだか心地よくハマって、クラッシュがカバーした「ポリスとコソ泥」のオリジナル奏者ジュニア・マーヴィン、UB40、ボブ・マーリーなんかのアルバムを買って聴いてはみたものの、思うほどにコレクションの数が増えていくことはなかった。


それが、ジミー・クリフだけは全作とは言わないまでも、それなりにアルバムを集めて今に至るまで年に何回かはそれらを引っ張り出して聴いているのは、その出会いによるところが影響しているのかも。

ジミー・クリフを知ったのは20代半ば、結婚はしていたもののまだ子供はいない頃のこと。会社近くのライブハウスで出会った地元のブルース・バンドのボーカル&ギターのHさんが営むレゲエ&ブルースBARで、そのHさんに勧められて。その辺りのことは、かなり前にこのブログに記したことも。

そのHさんにとにかく認めらたくて、というか彼のBARでなんとかレゲエやブルース、ロックの話に追いつけるように、まずはジミー・クリフのアルバムを見つけては買い、彼のBARでその報告をして彼と一緒にラム酒を飲みながらロックの話をすることで、一端のロック好きを気取っていたのだろう。


ただ、それだけの理由でジミー・クリフを聴き続けることができるはずはなく、今の今まで聴き続けているというのは、曲の良さや、作品の世界観に依るところが大きいのは明白。というのも、同様に勧められたスティービー・レイヴォーンの方は一枚だけで挫けたのだから。


最初に勧められたアルバムのタイトル「thinking about the earth」(直訳すると地球について考えるって感じか)からもわかるとおり、当時俄かにクローズアップされていた地球温暖化を始めとした環境問題を題材にした「SAVE OUR PLANET EARTH」なんて曲を歌っていたり、「NUCLEAR WAR」という曲の冒頭に日本人の青年が「僕らの国の一番偉い人からのメッセージ聞いた?健康に良くない核戦争は止めようってさ」なんて語りが挿入されていたり(他にも各国の言葉で同様のメッセージが語られる)と、彼が作品に込めようとしていたメッセージに強く惹かれたからだろう。



一般的には、ハーダー・ゼイ・カムや、そのアルバムにも収録されている名曲「遥かなる河」辺りのイメージが強いのだろうが、自分にとってのジミー・クリフはどちらかというとレベル・ミュージック寄りなのかも。まぁ、夏になったら「ギブ・サンクス」、秋には「フォロー・マイ・マウンド」なんかのそれらしいアルバムを聴きたくなったりもするんだけど。


彼の訃報に接し、まずはレゲエの扉を開けてくれたことに感謝しつつ、改めて地球環境や核問題にも目を向けなければと感じた次第ではあるのだ。期を同じくして、昨日の朝刊の一面には「泊再稼働 知事容認」なんて帯の記事が掲載されてたし。


今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。