90歳になる義父が、どうしても朝イカ(朝釣ってきたばかりのイカのことです)を食べさせる温泉宿にみんなと一緒に行きたいということで、先週末は函館市内から1時間ほど離れた南茅部地区まで。なんと、函館市内なら無料で自宅前までの送迎付きで、長女夫婦を含めて計6名でちょっとした小旅行気分。
夕食はごくごく普通の和食膳だが、地元の日本酒五稜があるから文句なし!
翌朝、1人でホテル周辺を散歩。ほどなくキツネより小さな生き物がこちらを凝視。一瞬大きめのリス?とも思ったが、どうやらフェレットかハクビシンのどちらかっぽい。ちょっと前に熊が現れたらしいから、普段目にしない野生動物が現れるのも不思議ではないか。
散歩から戻ってこの旅メインの朝食。無事、漁に出られたらしく、派手さのないバイキングの中で朝イカが盛られた皿が一際目立つ。これが食べ放題なのは嬉しい限り。
↓真ん中がイカ。義父はこの3倍ほどの皿で2杯!
先日、米国を代表する俳優のロバート・レッドフォードが亡くなった。
特段彼のファンというわけではなく、コレクションにある出演作も「明日に向かって撃て!」と「モンタナの風に抱かれて」くらい。だというのに彼の訃報を知ったときになんとなく寂しく感じたのは、それだけ映画「明日に向かって撃て!」が心の奥底に印象深く残っていたのだろう。(モンタナの風に抱かれてじゃなくね)
「明日に向かって撃て!」はご存知のとおり、実在した銀行強盗のブッチ・キャシディとサンダンス・キッドをモデルにした、二人の逃避行を中心に時代に取り残されつつある青春群像が描かれた異色?の西部劇で、イージー・ライダー、俺たちに明日はないと並ぶアメリカン・ニューシネマを代表する作品。
モッズファンとしては名曲「KID WAS……」の中で「サンダンス・キッド、なんてお前は素敵なんだ」と歌われているのが印象深い。
個人的に心に残るシーンとなると、物語の中盤に差し掛かるところで、キャサリン・ロス演じるサンダンスの恋人で小学校教師のエッタとブッチが2人で自転車に乗る場面。バックに流れる「雨にぬれても」とともに、この映画をただの残酷物語や西部劇でなく、若き(と見えないが)2人の青春劇としても楽しませてくれる。
ラストシーン、もう一巻の終わりという中にあって軽口を叩き合いながら、生き延びることを信じて警察隊が包囲する中へ銃を持って飛び出していくところはまさに明日に向かって撃て!
このシーンと、先のブッチとエッタのシーンが、この映画からアメリカン・ニューシネマ特有のじめっとしたなんとも言えない重苦しい感じを取り払ってくれていて好感がもてる。まさに「サンダンス・キッド、なんてお前は素敵なんだ」ってところ。
自分は、こんな逆境の中でブッチとサンダンスのように明日に向かって進もうという意志を明確に打ち出すことができるのか?そんなことが頭をよぎったのだが、今日のところはまずもってロバート・レッドフォードに哀悼の意を表することにしよう。
この後は、久しぶりに「俺たちに明日はない」でも見ようかな。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。