10年近く愛用していた通勤用バッグのチャックがついにいかれた。STARTSというバッグメーカーの3WAYバッグで、青い裏地が気に入っていた。
最近はリュックにして使うことが多かったが、夏は背中が蒸れるので、今度は同じメーカーのショルダータイプにしようと思ったが、ベルトの取り外しができないってことがわかって断念。
ということで、前から気になっていたフェンダーが80周年を記念して発売したリュックを購入。
昨日は大通公園で始まった秋のイベントオータム・フェストを覗いたついでに、いつものショップで前から気になっていたトム・ロビンソン・バンド(TRB)のデビューアルバム「パワー・イン・ザ・ダークネス」を購入。もちろんLP盤。
CDは持ってるし、国内盤だけど帯なし、それでも欲しかったのは、実は自分が始めて買ったパンク・ロックのレコードがこれだったから。
丁度、ベイ・シティ・ローラーズなんかのアイドル・ロックから本格的なロックを聞くように変わっていった頃で、ジャパンやTOTOなんかのレコードに手を出し始めたのと同時期くらいにラジオで聴いたデビュー・シングルの「2-4-6-8 モーターウェイ」が気に入ってのことだったと記憶しているが、彼らがパンクバンドであるという認識はなかったはず。自らゲイであることを公言し、このアルバムのタイトルナンバーでもあるパワー・イン・ザ・ダークネスの中でも「売春婦や同性愛者やパンクスに自由を!」と歌っていて、その社会性やアンチ権力的な姿勢が注目を浴びていたが、そんなことを知ったのは、このアルバムを買った後だったのだから。
アンチ権力な姿勢で多くの支持を得たのは間違いのないことだが、それでもそれらはやはり、曲、メロディーの良さがあってのことだというのは明白で、A面の流れなんかは数あるパンク・ロックのアルバムの中でもトップクラスと言っていいだろう。にも関わらず、次のアルバムTRB TWOがそれほど売れずにバンドもほどなく解散したのは、サウンドとトム・ロビンソンの歌から聴く者の心を揺さぶる気迫、そして憂いが消えてしまったからではないかと思えてならない。加えて、キーボードとオルガン奏者のマーク・アンブラーが抜けたことも案外大きな要因だったかも。
ちなみに後年CDでリリースされたTRB TWOはボーナストラックの数々が本編より断然おすすめ。
TRBはアルバムジャケットが示すとおり、トム・ロビンソンの拳を振り上げる姿勢があってこそ。
そんなトム・ロビンソンの姿勢を充分に堪能できる1stアルバムの「パワー・イン・ザ・ダークネス」 は、ジャケットを含めて、ピストルズの勝手にしやがれ!、クラッシュのロンドン・コーリングと並べても全く引けをとらないほどの英国パンク・ロックを代表するアルバムだと言ってもいいだろう。
収録曲の「凶暴のロンドン・タウン」、「もう我慢できない!」なんかは邦題もキマってますよね。
今回、「パワー・イン・ザ・ダークネス」 と一緒に買ったのはシド・ビシャスの「シド・シングス」。
こちらは、TRBのアルバムほどに心を揺さぶられることはないのだけど、このジャケットはLPサイズで手元に置いときたい一枚ではあるのです。
で、冒頭のオータム・フェスト、平日だというのに人、人、人。こんなとこより、コの字カウンターでゆっくり飲むのがいいやと、買い物の後、結局はバスセンター近くの大衆居酒屋でまったりとサバぬたを肴に久々のホッピーで気持ちよくなった相変わらずな爺いでした。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。