週末は街に出かけて、いくつかのレコード店を覗いた後に一人昼飲みするのがルーティンであることは何度も語ってきているが、こんなに好き勝手をしていても家人からさほど文句を言われることがないのは、お互い好きなことをして過ごすのがお互いのストレスにならないことだと、40年近い結婚生活を経てようやくその域に達したというところか。と言っても好き勝手ばかりしているわけではなく、それなりに努力?もしているわけで。
昨日は家人がどうしても有名菓子店のカフェコーナーにあるパフェが食べたいというので開店時間に合わせるように二人で街まで。
開店前に着いたのにすでに行列。結局、入店まで1時間待ち。そもそも行列嫌いな性分に加え、さほどスイーツ好きではない自分には苦行。まぁ、このくらいで週末ごとの好き勝手が許されるなら楽なことかも。というどうでもいい話は横に置いておいて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。
↓自分はパフェは無理なので…
そんなわけで、昨日はスイーツの後に家人と別れて一人で映画館へ。ほんとはスイーツの後は二人でバスセンター近くのスパゲティ屋へ行く予定だったが、観たい映画があると話したら、せっかくなら好きなことをした方がいいから観てきなと。どうせ、映画の帰りは飲むんでしょと、そこまでお見通し。
観たかった映画は英国ロックバンドのもはやレジェンドと言ってもいいザ・フーがロンドン北西部キルバーンにあるゴーモント・ステート劇場において一夜限りで開催した伝説のライブをパッケージした「ザ・フー ライヴ・アット・キルバーン1977」。
今回の劇場は昨年、長男のショートフィルム映画も上映された狸小路にある映画館。受付で「フーのチケットを一枚」と告げると、「あちらの端末で」と促される。ちょっと前にここでアナーキーの藤沼伸一が監督したゴールドフィッシュを観たときは前売りチケットでさえ紙だったのに…。まぁ、大型シアターに比べたら今頃?ってとこなのだろうが。
会場に入ると4列だけの50席にも満たないかなり小規模なシアター。にも関わらずスクリーンは意外にデカい。一番後ろからでもスクリーンの全貌を見るのがちょっと辛い。そんな会場に客は自分をいれても6人!年齢層が高いのは言うまでもないが、一人だけ女性の姿が。フーの映画を女性が、しかも一人でとはなんか嬉しい気持ちになるな、なんてことを誰かに話したりしたら、ジェンダーフリーな時代の今では叱られたりするのかな。
映画が始まり、音がちょっとだけしょぼいというか、せっかくのライブ映画なのにもう少し音量を上げた方がいいのでは?と思わない訳ではなかったが、そこは複数のスクリーンがある映画館、他のスクリーンへの影響も考慮してのことなのかも。
肝心の映画の方はというと、代表的なナンバーが約1時間に凝縮されてコアなファンには堪らない感じなのかなと思いながらも、ステージ運びが少し冗長的に感じたのは、70年代のハードロックバンド風な見た目からというより、普段、自分が足を運ぶパンクの流れを汲んだバンドのライブに慣れきっている自分側の問題なのかも。それでも、今や伝説ともいうべきキース・ムーンのドラミングと唯一無二のジョン・エントウィッスルのベース・プレイを堪能できたのだから観た甲斐があったというもの。
それにしてもジョン・エントウィッスルのあの這うようなフレット上の指運び、似たようなプレイはロッカーズや横道坊主で活躍した橋本潤しか見たことがないというくらいに独特なスタイル。
あっ、ロジャー・ダルトリーのマイク振り回しや、ピート・タウンゼントの右腕を大きく回転させながら弾くウインドミル奏法もこれでもかというほど楽しめます(笑)
2,000円のチケット代が高いかどうは微妙なところだけど、英国ロック好きなら観て損はない、というかせっかくなら観ておいた方がいい映画だと思います。
↓演奏曲はチラシにも載ってるので
映画が終わった後は、もちろん映画館の並びにあるいつもの居酒屋で一人飲み。
いい気分で飲んでるところで、家人と一緒の長女から「年に一度の鰻を食べに行くからすすきのの店に集合!」と呼び出し。一人飲みを早々に切り上げ鰻屋に着いたら開店30分前。またしても、入店まで待たされることに…。まぁ、今年もみんなで鰻を食べることができたし、こんな日もたまにはいいでしょう。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。