若い頃は早く自分の車が欲しくて、20歳になる前に銀行から借金をして三菱のランサーターボを中古で買った。遠乗りしてもリッター10㎞いくかどうかのかなり燃費の悪い車。そんなのだったので次はガソリン代が安くつくようにとディーゼル車の日産ラングレーを新車で購入。子スカイラインなんて呼ばれ方をしてたような。マニュアルのミッションから伝わる振動がディーゼル特有の大きなもので、遠乗りするとしばらくの間手が震えてた記憶がある。


上の子ができた時には白の軽ワゴン、スズキのエブリィ。スポイラーを付けたり、音楽好き用にスピーカを6つ配備した特別仕様だったのに、周りからは米屋さんの配達車なんて言われてた。


二人目の子供ができて、家族4人で車中泊ができる広さを求めてステップワゴンにしたのが30代の半ばを過ぎた頃。ほどなくして東京転勤が決まり、せっかくの車も家も売り払ったのが40歳の頃。

再び札幌に戻りファミリーカー?のトヨタラウムを購入するも、ラーメン屋の駐車場で当て逃げされた修理代が何十万円もするってことで、3代目プリウスに替えたのが2009年。それからもう16年、このプリウスに乗り続けている。何と言ってもハイブリッドカー特有の静かさと、遠乗りならリッター25~30㎞弱という燃費の良さが16年経った今でも変わらず、買い替えるタイミングを失ったまま。というどうでもいい話は横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。


この週末は前述のプリウスに家人と長女夫婦を乗せて函館へ帰省。自分の両親はとっくに鬼籍に入ってしまったが、連れの両親はまだ健在。ただ、義母の認知が徐々に進んでいて義父が若干お疲れ気味のようだということで様子見にということなのだが、二人を高齢と遠距離を理由に一昨年の結婚式に泣く泣く呼ぶことができなかった長女が、どうしてもウエディング姿を祖父母に見せたいということでそのサプライズも仕込んで。

ススキノ近くの長女夫婦が住むマンションに迎えに行き札幌を出発したのが土曜の朝6時半過ぎ。いつも通り高速は使わずにニセコ経由で函館へ向かう。途中のニセコと黒松内の道の駅の二箇所で休憩を挟みつつ、函館手前の森町を過ぎたのが11時。そろそろ昼食をということで寄ったのが函館の定番B級グルメ王に君臨するラッキーピエロの森町赤井川店。名物のチャイニーズチキンバーガーを中心にハンバーガー、カレーライス、オムライス、スパゲティの洋食から、焼きそば、かつ丼、のり弁までとメニューの幅広さもさることながら、どれを食べてもはずれがない美味しさでどの店も常に行列の人気店。この日の自分は10年以上ぶりにカレーを注文。もちろんカツカレー。

家人はチャイニーズチキンのり弁、長女夫婦はハンバーガーとバラバラの注文。ここに来たら我が家の誰もが注文するモカシェイクももちろんセットで。


満腹中枢が刺激されてうとうと気味になるもどうにか義父母宅に13時前に到着。とりあえず、義母は我々のことをしっかりわかっていて安心。

この日は年に数回だけの函館競馬場開催日。長女の旦那は無類の競馬好き。ってことで、競馬場には行ったことがないという義父母を連れてその競馬場へ行くことに。

実は函館競馬場は自分の実家があった場所から徒歩5分の所。にも関わらず、自分も函館競馬場の中に入るのはこの日が初めて。ここはお洒落なショッピングモール?ってな感じの場内に驚きつつ、早速入場口の横のパドックへ。次の第10レースに出走する馬を順番に眺めつつ、せっかくだから数年ぶりの馬券は見てピンときた馬の単賞買いにすることに決める。よしっ、この馬!と決めた直後、隣でお父さんの肩に載せられた小さな子が「あの赤いのがいい」と自分の決めた馬を指さしている。それを聞き、これで間違いなしと確証。

結果、見事惨敗(笑)


第11レース前は買う馬を決めるのではなく、武豊を見るためにパドックのパシャリポイントに陣取る。競馬ファンでもないにも関わらずこんなことをする自分のミーハーさに呆れる。

1レース見ただけですっかりばて気味の義母は家人と日陰のベンチで一休み。自分はせっかくだからとコースのまん前で。


結果、再び惨敗(笑)

義父母宅に戻り、義父母が休んでいる間に函館山麓にある谷地頭温泉で疲れを癒し、再び義父母を連れて夕食は、一週間に7回寿司でもいいという婿さんのリクエストで地元の回転寿司屋函太郎へ。

昼食のカツカレーで満腹感がまだ解消しきれない自分はほどほどの量。隣の義父は運ばれるまま次から次へ。あら汁、茶わん蒸しも完食した後、孫に薦められるままパフェまで。恐るべし90歳。


家に帰り義父母宅の居間に入った長女(孫)に「初めまして、おたく誰?」と聞く義母。「初めまして、この写真に一緒に映ってる●●だよ」と茶箪笥に飾られたフォトフレームを指す長女はさすが。そういえば、回転寿司屋に向かう車中、義母に「競馬場楽しかった?」と聞くと「競馬場って?そんなとこ行った?」と返されたし、夜になり疲れるにつれ段々と記憶が薄れていくらしい。


日曜の朝はいよいよ義父母へのサプライズ。


2軒ほど離れた義父が営む自転車屋店舗の2階でこっそりとウエディングとスーツ姿に着替えた長女夫婦が、この日のためにと頼んでいた地元の女性カメラマンを連れて登場。驚きと喜びを隠せない義父母を外に連れ出し撮影大会。長女の笑い声の高さが長女自身がこの日を心待ちにしてたことの証拠。こっちまでなんだかジーンとくる。


自転車修理をする祖父の姿も写真に残したいからとそれ風の雰囲気をリクエストすることを考えていた長女だが、なんとまさかのパンク修理客の来店。てことで正真正銘の自転車修理中の姿も収めることができたのは逆サプライズ。通りの向こうに見える函館山をバックに写真撮影をしているところで90歳になった義父と翌日86歳になる義母の誕生祝のケーキを長女の指示どおりに運んだ自分。

更なるサプライズで再び満面の笑顔の義父母。きっと義母は夜には忘れてるだろうけど。って、家に入ったらすでに自分の歳忘れてたけど(笑)。


最後は店舗2階(昔はこちらに住んでいた)の壁に書かれた、家人、長女それぞれの子供の頃のいだずら書きもカメラマンさんに頼んで写真に収めたらしい。


昼前には撮影も終わり、早々に帰路につくことに。何と言っても片道260㎞、約5時間のロングドライブ。出発は早いに越したことはない。とプリウスに乗り早速出発。と思ったら、この日は年に一度の函館マラソンでどこも通行禁止・・・。う回路を探し回り普段なら3分もかからない所に抜け出せたのは30分以上過ぎた頃。すっかり疲れて昼食場所を決める思考回路も切れてしまった4人が選んだのはまたしてもラッキーピエロ(笑)。前日とは別の店舗だけど。

店舗ごとにメニューが微妙に違うのが救い。ってことで、自分はこの店舗にしかないあんかけ焼きそばを。

長女夫婦はまたまたチャイニーズチキンバーガー。家人はオムライス。と、この日もてんでバラバラ。モカシェイクは昨日の店舗よりこっちの方が甘さ抑え目で良し!というのは全員一致。


またまた満腹状態で眠い目をこすりながらのロングドライブ。10年以上ぶりにBLACK BLACKのガムを噛みながらの運転。途中、何度も婿さんから運転を変わる申し出をもらいつつ、最後まで運転を続けたのは単純に運転するのが好きだから。こうやってマイカーで片道260㎞のドライブを愉しめるのもきっとあと僅かな年月なんだろうし。


函館帰省で週末ルーティンのロックショップでの買い物が出来なかったからというわけではないが、今日はブックオフでBOROのレコードと、前から気になってた原田ひ香の小説を。



今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


次回はまたロックなお話を。