普段の週末はロックショップで買い物~昼飲み~中古レコード店頭ワゴン堀で過ごすのだが、ロックショップは金曜の仕事帰りに寄ったので、この土曜は昼飲みを見送り、近所の円山登山~札幌祭り初日の北海道神宮を覗きがてら参拝することに。



家に帰ると家人が「長男からLINEがあって、なんか知らないけど戻ったら折り返しFaceTimeで連絡がほしいんだって」と。今まで長男からFace Time指定なんてことはなかったけど、まぁ翌日は父の日だし、先週は一緒に食事もしたし、お嫁さんと二人でそのお礼かなー?さすがに結婚すると変わるなー、なんて思って連絡したら「お母さ

んも一緒に」とのこと。「おっ、ついに式を挙げることにでもしたか」なんて思ってたら、まさかの妊娠したとのことでさすがに驚く。


夜はかなりゴキゲンな気分で晩酌をしてたら、今度は長女夫婦が突然の訪問。こっちは札幌祭りで神宮まで来たから一日早いけど父の日のプレゼントを、と。

昼飲みを見送って健康的な時間を過ごしたご褒美としては余りあるほどの出来事の土曜。というどうでもいい話は横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。



ここのところ突然のTHE WHOブームとなっているのは、自室の壁に飾るのを目的に買ったLPレコード「四重人格」を、とりあえず飾る前にと聴いてみたら予想以上によくて。収録曲はコレクション済のサウンドトラック盤「さらば青春の光」とまぁまぁ被っているのだが、改めてアルバム作品として聴いてみるとそのトータル感に圧倒されたわけで。

そんなこんなでトミー、WHO ARE YOUなんかも手に入れて、先週の東京旅行の際にはディスクユニオンで1970年のワイト島でのライブを収めたDVDと「THE WHO SELL OUT」の紙ジャケCDを札幌では考えられない格安価格で購入。


で、この「THE WHO SELL OUT」、ライナーを読むと、レコード上で広告スペース売ることを目論んでいたとか。それはそれでなかなか興味深いのだが、自分が引っかかったのは、かつてヨーロッパに存在していたラジオ・ロンドン、ラジオ・キャロライン、ラジオ・ルクセンブルグ等の海賊ラジオ局をトリビュートしたコンセプトアルバムだってこと。


海賊というとロック好きとしては「海賊盤」なんてのをついつい想像するのだが、そもそも海賊とは「正規のルートを経ない」とか、「法律を無視するもの=非合法なもの」なんてことで、そんなのはよくないことだとは頭ではわかりつつ、どう
もそういうものに魅力を感じる自分もいたりするわけで、その昔は「海賊盤」なんてのを目にすると、これはミュージシャン側になんの収入ももたらさないとわかっていつつ、喉から手が出るほどにほしくなったりもしたりして。


海賊ラジオ局の成り立ちは海賊盤とはちょっと違い、その昔、国営放送しか認可されていなかったヨーロッパで、米国のロックミュージックや音楽番組を聴きたい若者の欲求に応える形で北海の海上から放送したのが始まりらしい。

この海賊ラジオ局をテーマにしたものといえば、スター・クラブのILLEGAL DIAL 696という曲がまず頭にに浮かぶ。


ハロー!ハロー!聴いているかい?

こちら海賊ナイト・レディオ
いまあんたに届けているのは
どれも発売禁止ソングさ

この曲が収録されたアルバムのタイトルは「ILLEGAL DIAL」。「THE WHO SELL OUT」ではないが、案外、このアルバムも一枚を通じて海賊放送をイメージして制作されたトータルアルバムなのかも。


もう一つ海賊ラジオ局をテーマにしたものといえば、映画「パイレーツ・ロック(原題THE BOAT THAT ROCKED)」。

高校を退学になった主人公が更生を目的に母親の旧友の船に預けられるが、そこは海賊ラジオ局の「ラジオ・ロック」を放送する船で・・・、という、音楽と愛(恋)と自由を味わえる痛快エンターテイメント映画。ザ・フーのマイ・ジェネレーションを始め50曲を超えるロックの名曲が劇中で使用されているのも注目。自分はこの映画で、ヨーロッパに海賊ラジオ局というものが存在していたことを知った。


60年代を席捲した海賊ラジオ局も次第に法の下に取り込まれていくのだが、今ではインターネット・ラジオなんてのが合法ではあるけど、なんとなく海賊ラジオの雰囲気を残しているものがあったりするような気がして、日曜の昼下がりはこのインターネットラジオのオールディーズ専門チャンネルを聴きながらブログを更新するのが愉しみでもあったり。

本来、非合法なものはよくないのだけど、ちょっとルールから逸脱したものに魅力を感じるのはロック好きの宿命とでもいうべきか・・・。


そういえば、モッズの「MOONSHINER」も地下の非合法な酒場をイメージしたアルバムじゃなかったかな?



今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。