ここ北海道にも花粉(北海道は主に白樺です)の季節がやってきた。今年はテレビ番組で見た予防策に倣い、季節前から薬を飲んでいたことから症状は例年に比べて軽かった。はずなのに、週末の金曜に一気に鼻水、くしゃみ、目、耳の痒みが襲ってきた。午前の在宅勤務を終え、午後から出社するもひと時もティッシュペーパーを手放せずで仕事どころではなく早退までする始末。



明けて土曜は同じ花粉症の家人と「とりあえず前日よりは落ち着いてきた」ということで、買い物がてら大通公園で開催しているラーメーンショーを覗きに行こうとなったが、向かうバスの車窓から目にした会場は人の渦、気温も25℃、バスを降りたら花粉・・・。ってことで、目的のラーメンショーは見送り、街に出た時によく寄る百貨店地階の蕎麦屋へ。


なんだか消化不良気味ってことで、食事後は家人と別れ、いつものロックショップで勧められるままに新色のドラゴンブレスレットを買い、バスセンター近くのコノ字カウンターの居酒屋で一人飲み。たまたま隣り合わせた単身赴任者と居酒屋巡りの話が弾み日本酒を痛飲。店を出て家に着くまでの記憶がちょっとだけ曖昧・・・。



というどうでいい話は横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。




色々なバンド、ミュージシャンの楽曲を一枚にまとめたアルバムを最近はコンピレーションアルバムとか、V.Aなどと呼んでいるが、昭和世代の自分は今でもついついオムニバスアルバムと言ってしまう。

で、そのオムニバスアルバムを買うってことはなかなかなく、手元にある数少ないオムニバスアルバムといえば西部劇のテーマ曲集だったり、オールディーズ集だったりがほとんど。単純に自分の嗜好するタイプのバンドを集めたオムニバスアルバムが少ないってことなんだけど。


1982年にメジャーレーベルのジャパン・レコードからリリースされた「REBELSTREET」はそんな自分の嗜好するタイプのバンドの曲を集めた稀有な一枚。帯にしっかりオムニバス・アルバムと記されているのが昭和。


東京ロッカーズの流れを汲むインディーズバンド(一部メジャーバンドも)の曲をまとめた一枚は、当時、なかなか簡単に手に入れることができなかったインディーズバンドの曲を田舎のレコード店でも手に入れることができるってことと、敬愛するリザードの既発曲「モダンビート」のリミックスバージョンが聴けるということで、発売早々手に入れた記憶がある。

収録バンドと曲は以下のとおり。

A-1.TURNIN’ LOOSE/E.D.P.S.
A-2 ERUA ELA/チャンス・オペレーション
A-3.MODERN BEAT/リザード
A-4.あわのうた/ノン・バンド
A-5.フ・ル・ヘッ・ヘッ・ヘッ/P-モデル
B-1.ボリス・ヴィアンの憤り/和田哲郎with町田町蔵
B-2.WAKE UP/アレルギー
B-3.のみ水/突然段ボール
B-4.ロンド/シャンプー
B-5.ここ そして ここじゃない場所/吉野大作&プロスティチュート
B-6.ソナタ815/ゼルダ


E.DP.Sはフリクションを脱退したツネマツマサトシが元スピードのボーイとヴァニラと共に結成したバンドで自分の期待度も高かった。フリクションやスピードとは違い、民族音楽的要素も含んだ独特なサウンドが心に残り、その後メジャー(このオムニバスと同じジャパン・レコード)からリリースされたアルバムBLUE SPHINXも購入したほど。このバンドの楽曲をコピーしてるという友人の話を聞き、同年代でこのバンドのコピーができちゃうんだと驚いたことも。


アレルギーはハードコアの流れを汲むバンドとの前知識だったが、刻まれるギターのリズムと地を這うような独特なベース(今は亡きU子!)、宙也の声が生み出すスピード感はそれまでに聴いたことがない音世界で、すっかりその虜になり、シティロッカーからリリースされたミニアルバム「アレルギー作用」は愛聴盤に。その後メジャーに移りリリースされたデビューアルバムは「アレルギー作用」ほどの衝撃を受けることはなかったが・・・(あくまでも個人的な所感)


INUで鮮烈なデビューを飾った町田町蔵が元連続射殺魔の和田哲郎と組んだ楽曲が収録されていたのもこのアルバムを買う際の大きな楽しみだった。INU自体の曲は「メシ喰うな」くらいしか知らなかったが、その歌唱とここに収められた.ボリス・ヴィアンの憤りの散文詩的な歌詞世界に度胆を抜かされた。


突然段ボールは蔦木兄弟二人が繰り出すサウンドが、その風貌とは裏腹な、ある意味パンク的ともニューウェーブ的ともいえそうなアプローチで新鮮だった。


このアルバム一番のお薦めは収録バンド群の中にあって最もマイナー(?)だった女性二人組のシャンプー。同じ女性バンドのゼルダをもっと牧歌的にしたような(?)といっても、プログラミングも多様されている感じからバンド感を味わえるタイプではないが、それがある意味心地よさを感じさせるのだから不思議。そこはプロデューサーである平沢進(P-モデル)に依るところなのかも。ライナーにはメジャーからのデビューアルバムを準備中と書かれており、かなり楽しみにしていたが、結局リリースされず解散されたのでは?そこのところはちょっと曖昧だけど、宝島か何か
の雑誌のバンド紹介にあった写真に映る二人の雰囲気と合わせてかなり期待していたにも関わらず、この一曲だけしか聴くことができずに終わったのが残念。メジャーからシングルだけはリースされていたようなので、今度オークションサイトで探してみようかな・・・。


このインディーズ・バンドのオムニバス企画は好評だったようで、その後ハードコア系バンドを集めたvol.2、めんたいロックの人気からか九州で活動するバンドのライブ企画盤のvol.3がリリースされていた記憶があるが、その後も続いたかどうかは不明。最近、市内のブックオフでvol.3が売られているのを見つけたが、売値が2,900円もするので買おうかどうか悩み中。


今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。