繰り返しばかりの毎日は ときどき悲しくさせる
昨日と同じ今日なんて 誰も望みはしない
今日と同じ明日を つくろうとは思わない
PEARLというバンドのデビューアルバムに収められたONE STEPの一節であるが、遠い昔、10代から20代前半にかけては、自分もこの歌詞と同じようなことを考えながら暮らしていた気がする。
にも関わらず、日常というのはそんなに華やかであるはずもなく、ちょっとした出来事はあるものの、繰り返し、繰り返し、同じような毎日が過ぎていく。そんな感じだった。
20代後半から40代にかけては、子育てと仕事に追われ、そんなことを考える余裕もなく過ごしていた。
50代を過ぎてからは。
平日は朝6時に起き、出社なら8時、在宅なら7時30分には仕事を始め、残業がなければ17時30分には仕事を済まし、夕食の後はベースを弾いて、腹筋をして、就寝前には音楽を流しながらの読書。
土曜は街に出かけ、ロックショップやレコードショップを覗いた後に居酒屋で昼飲み、帰宅後も晩酌を続ける。
日曜は午前中にオールディーズを流しながら掃除を済ませ、その後はブログを綴り、気が向けば酒のアテを自分で作って録り溜めたテレビ番組を観ながらの晩酌で一日を終える。
毎週、毎週、ほぼ同じような繰り返し。
だが、しかし、若かりし頃のように、繰り返しばかりの毎日に悲しくなることはない。というか、この繰り返しが何よりも大事にさえ思えるのだ。
彼の地では、突然の出来事で多くの方が昨日と同じ今日を迎えることができずにいるのだから、せめて昨日と同じ今日を迎えることができる自分は、そのことに感謝して暮らしていたい。
繰り返し、繰り返し、毎日を丁寧に過ごしていく。そうしているうちにいつの間にか一歩でも前に進んでいる。
それでいい。
実はそんなことがロックやパンクから教わったことなのかもしれない。
そうは言ってもPEARLのONE STEPは名曲です。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。