今日は午後から、9月に控えた長女の結婚式で着ることになるモーニングの衣装合わせ。

30歳を迎えての結婚だから決して早い方ではなく、かと言って今の時代ではそれほど遅い方でもないのだろうが、いざ自分の子供が結婚となれば、否が応でも自分の人生が終盤を迎えていると感じざるを得ないのが正直なところ。ここまでの人生の大半はサラリーマンとして働いてきたのだから、まあ、周りから見たら平凡なサラリーマンにしか見えない自分ではあるが、そんな自分が選んで進んできた道にも、今日までには色々あったわけで。

なんてことを考えていたら、ONE WAYって言葉がなんとなく頭に浮かんできて…。

ということで、今回はそんな中からいくつか。


■ONE WAY TICKET/NEIL SEDAKA

邦題の恋の片道切符の方が自分には馴染み深いオールディーズナンバー。


休日はOLDIES RADIOというインターネットラジオを流しっぱなしにしているほどにオールディーズが好きなのは、3歳上の兄のコレクションにあった六本木ケントスのライブ盤(当時の帯には実況録音盤と書かれてますね)をよく聴いていたのが影響している。ということで、恋の片道切符といえば今でもニール・セダカではなく、ケントスってことになってしまう自分。

本家ニール・セダカが歌ったアメリカオリジナルの方は、1959年にリリースされたシングル「おお!キャロル」のB面にカップリング。なぜか日本ではこのA面とB面が入れ替わってリリースされて大ヒット。というのは、ついさっきネットで知った情報。



■ONE WAY RADIO/ECHOES

一方通行の恋でもなく、片道だけの人生でもなく、ラジオのDJに自分のメッセージを届けたい、聞いてほしい、そんな孤独な少年の心情が歌われるエコーズのサードアルバムに収録されていたナンバー。


あの頃、布団に潜り込んでこっそりと深夜のラジオに耳を傾ける10代の少年がどれだけいたことか。

孤独のメッセージはいつだって、どこにも、そして誰にも届かずに、いつしか絶望の淵に立たされるのも蒼き時代にはよくあることだった(はず)。



■ONE WAY TRIP/ARB

苦楽を共にしたギタリストにしてリーダー、コンポーザーでもあった田中一郎を失ったARBが解散の道を選ばなかったことで、どれだけ多くのボーイズ&ガールズが救われたことか。


起死回生をかけた新生ARBが放った名盤YELLOW BLOODに収められたこの曲は、次々に襲いかかるトラブルの中、なんとかそこから這い出ようとする石橋凌の心情そのものである言葉の欠片が、新メンバー斉藤光浩の手にによってARBならではのロックに仕上げられ、彼らが前に進むことを選んだことが間違いではなかったって事を証明してくれた。


歩き疲れて ずぶぬれになり
俺は全てを 失くしてたんだ
ONE WAY TRIP 
握りしめる 片道だけのチケット
ONE WAY TRIP 
暗闇の中を 光を求めて

ちなみに、この曲はキースの盟友J.J.バーネルがベースを弾いている。



■涙のワンウェイ/THE MODS

世界中の多くのロックバンドがロックすることを、ライブすることを止められていた2年前に40周年のアニバーサリーを迎えることになったモッズは、人数制限、声出しNGではあったがアニバーサリー恒例の野音でのライブを行うことを決めた。そのライブ直前にリリースされたシングルREADY TO ROCKにカップリングされた涙のワンウェイ、タイトルを見ただけで名曲だと確信したのは、LONG WAY、ROCKAWAYと、WAYという言葉がタイトルに入ってる曲がそうだったからということもあったのだろうが、その確信はやはり間違いではなかった。


40周年ライブ「約束の夜」で演奏されることを期待したがそれは叶わず。だが、翌年再度開催された野音ライブ「続・約束の夜」でようやく実現。

泣きそうになった。


涙のワンウェイを行け 
曲がりくねった道だけど
涙のワンウェイを行け 
飛ばし続ける 走り続ける
それが それが 俺だから


この言葉に嘘はないと信じて森山達也の復活を待とう。


■ONE WAY SONG/THE KNOCKERS

仕事で立て続けにトラブルが起き、ついには人生最大のやる気が起きないスイッチまで重なったのが2年半前。

そんなどん底の自分を救ってくれたのは一枚のパンクロックアルバムKNOCKIN’BLUES。



やりたい事やりたい様にやろうなんてさ
意外と寂しいもんさワンウェイ

戻り道はノーウェイ いつもいつもワンウェイ

100に1つくらい輝けたら
めっけもんさイッツオーライ


久しぶりに言葉が心に突き刺さったパンクロック。自分の人生、パンクロックがあればなんとか生きていけるって確信できたほどの出会いだった。



10代で飛び乗ったロック・トレイン。
何度か途中下車はあったけど、決して戻ろうとは思わなかった。
終着駅がどこかは知らないが、残りの人生も片道切符の列車に乗り続けていられればそれでいい。

さて、結婚の道を選んだ長女の片道切符は何処へ辿り着くのか。


今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。