ジャケ買いならぬ面(ツラ)買いをすることが極々稀にある。
先日、愛読紙のBollocksをペラペラとめくっていた時に目に留まったインタビュー記事に付された何枚かの写真。
決してカッコよいとはいえないが、生きてきた道程が刻まれたかのような面構えの連中が並んでいる。自分と同じくらいか少し上の歳と見受けられる男たち(一人女性も)。
ケルティック・パンクバンド(一般的にはアイリッシュ・パンクバンドと呼んだほうがいいのかも)のFLOGGING MOLLYというらしい。
初めて目にするバンドだ。否、きっと今まで何度も雑誌に登場するも自分の琴線に触れずに見過ごしていたのだろう。インタビューの見出しに「世界を代表する・・・」と記されているのだから。
Voデイヴ・キングのインタビューに目を通すと、その受け応えで発する言葉の一つ一つがあまりにも丁寧で驚く。訳者に因るところもあるのだろうが、その人柄を知ってこその訳し方だと推察される。
アイリッシュパンクといえばポーグスとドロップキック・マーフィーズくらいしか聴いたことがない自分であるが
どうにも気になって新譜と旧譜2枚を購入。
話は逸れるが、新譜の方はタワレコ店舗ではなぜかハードロックコーナーに並んでいて見つけるのに一苦労。ようやく見つけた一枚は輸入盤にも関わらず3,000円越え!これも円安の影響か?仕方がないので1,000円以上安く手に入れられるAmazonでの購入に切り替えた。
後で知ったことだが、デイヴ・キングは80年代にヘビメタバンドのファストウェイで活躍していたという。
旧譜の方はフリマサイトで2セット950円の破格値で購入。
新譜のタイトル「ANTHEM」は訳すと国歌、賛歌、祝歌。
パンデミック後の活動を祝す意味もあるのだろうか。注文した新譜はまだ手元に届いていないが、Apple Musicで少しだけ聴いてみたところタイトルに違わず力強く、また、どこか心地の良いアルバムに仕上がっている。これは休日の昼下がりにギネスでも飲みながら聴くのがピッタリはまりそう。面構えでセレクトしたバンドに間違いはなかった。
アルバムが届く前にギネスの方も買っておかなければ・・・。
YouTubeにアップされているコロナ禍に行われた無観客ライブを全編パッケージした映像は必見。
そんなこんなの日曜日。朝からどうにも落ち着かない。昼から長女が付き合っている(というか一緒に住んでる)彼氏と結婚することになったとの挨拶に来るとのこと。
一緒に住み始めることになった時にこうなることは予想できていたが、それでもそんなことはないかとどこか高を括っていたのかもしれない。
相手が長女にはもったいないくらいの好青年であることは承知済。なんといっても酔って帰ってきて靴を履いたままベッドに寝ていたこともある強者の長女だ。そんなのと一緒になってくれるだけでもありがたく思わなくては。
というか自分の娘が選んだ青年を、自分の娘を選んだ青年を信じないでどうする。
てことで、近くの懐石料理屋で食事をしながら、どこかあどけなさが残るこの青年がこれからどんな面構えに変わっていくのか、そんなことを考えつつも、どことなく上の空のどうにもこうにも長い時間をノンアルコールビール2本でなんとかやり過ごした2時間半。