身に着けるもの、所謂ファッションというものに興味がなかったわけではない。
ロックに目覚めた10代の頃は憧れのミュージシャンのスタイルを真似しようと思うものの、当時はどこにもそんなロックな感じの洋服、アクセサリーなんかを扱っている店はなく、どうしたらそれ風になるかを必死に(いや、そんなに必死でなかったかも)考えていた。
リザードのメンバーが身に着ける黒のツナギを真似したくって、やっとでオートバックスで作業用のやつを見つけてゴキゲンになってみたり、石橋凌のロックなコート姿に痺れたときは親父のタンスからそれらしいコートを勝手に拝借していっぱしのロッカー気取り。確か革ジャンも親父のタンスにあったノンカラーのやつに安全ピンをいくつか刺してどうにかパンク風を装うと必死だった。
その頃の自分を見かけたら、なんて勘違いな若造なんだと思う事だろう。
就職して間もなくD.Cブランドというやつが世を席捲した頃は夏冬セールで色々買いもしたがどうにもしっくりこなかった。
ジム・ジャー・ムッシュの映画に登場するジョン・ルーリー、リチャード・エドソン、トム・ウェイツのアメリカンスタイルを真似したくて、古着屋巡りをしたこともあったっけ。
ロックン・ロールな洋服やアクセサリーといえばということで、ドクロマークで有名な50’Sショップを覗いたこともあった。
でも、どこも敷居も値段も高く、じっくりと欲しいものを探すなんて気分にさせてはくれなかった。
気づけば、いつしか普段の買い物に出かけたディスカウントスーパーでついでに、なんてことが何十年も続いてた。
それがいつしかオンラインショップで手軽にじっくりと自分好みの洋服、アクセサリーを品定めできるようなネット社会にすっかり切り替わっていた。
きっかけは、ロックドラマーの梶浦氏がモッズを脱退して福岡で始めたショップVivaLa Silvaの馬蹄ネックレスをオークションサイトで見つけ運よく最低価格で落札したこと。
50歳を過ぎて初めてのシルバーアクセサリー。
CDやDVDだけじゃなく、あの頃憧れていたアクセサリーや洋服もこんなに気軽に買えてしまうんだとちょっとした感動。
それからはCDやDVDと一緒にネットでアクセサリーや洋服類を探す機会が増えてきた。
そんなのが何年か続いた今年の春、モッズ40周年のウォレットチェーン発売のインスタを見たことをきっかけに、インスタで市内にある音楽と雑貨のお店を見つけたのは以前のブログでも紹介した。
若い頃経験したこの手のショップの居心地の悪さとは正反対の居心地の良さと店主●●さんの気さくな対応、そして良心的な価格に魅了され、毎週末の休日に寄らさせてもらい、CDやレコード、ちょっとしたアクセサリーを買わせていただくことがルーチンになりつつある。
少し奮発して高価なものを身に着けるのも悪くはないが、身の丈に合ったものでロックなスタイルの週末を愉しむサラリーマン爺も案外悪くはないよなと思う今日この頃なのである。
↓今回のタイトルはこの曲から引用
今週も最後までありがとうございました🎶