先週土曜、オンラインショップに注文していたTHE COLLECTORSの新作DVD-BOX「Filmography」が手元に届いた。
スマホでクリックしたら2、3日もしないうちに手元に届いてしまうという手軽さは音楽に出会った頃には想像もつかないことだった。
まだ若かった頃、自分の好みのバンドの新譜はお店に事前に予約しに行かないと確実に手に入れることはできなかったし、就職して人口2万にも満たない町に住んでた頃はちょっとしたマイナーものなんかは取り寄せか、100㎞ほど離れた札幌のレコード店まで出かけないとならなかったし、インディーズ系(その頃は自主製作盤って言われてたか)は電話かハガキで注文した後、送料と手数料をくわえて現金書留とか振り込みしてからやっとで送られてくるなんてことも多かった。
それがワンクリックで注文も支払いもすべて済んで、あっという間に手元に無料で届いてしまうのだから隔世の感も相当なものだ。
手元に届いたFilmographyはDVD6枚+CD1枚で定価17,600円、オンラインサイトなら13,000円程度に割引されている。これって、ビデオが出始めた頃の1本分の価格とほぼ同じってのも驚き。
そう、ビデオが普及され出したのが就職して間もない二十歳くらいの時で、20万円近くもしていたビデオデッキはローンを組まなきゃ買えなかったし、ビデオ作品の方といえば1本1万円近くもしてたから、清水の舞台から飛び降りる気持ちぐらいにでもならなきゃ1本ですら手に入れることはできなかった。(ビデオはDVDの枚じゃなく本で数えてましたね)
肝心の作品の方は、2018年に渋谷QUATTROで行われたマンスリーライブ映像が4枚、大阪城野音での35周年ライブが1枚、PV集が1枚、そして新曲2曲のCD1枚。
マンスリーライブの映像については、コロナ禍でライブ活動ができない期間にLIVING ROOM LIVE SHOWと銘打って何度かに渡り有料配信されていたものだ。
そのタイトル通り、自宅のリビングルームでライブショウを楽しめるものだが、この有料配信っていうのもコロナ禍で確立した音楽の愉しみ方のひとつだ。良心的なバンドだと2,000円~2,500円(実際のライブチケットの半額以下)で1週間程度の期間中好きな時間に好きなだけ何回でも映像作品が愉しめるもので、コロナ禍でライブに出かけることを断たれてしまったファンにとっては貴重な形態として完全に定着した。
自分が敬愛するザ・モッズもコロナ禍の期間中何度かこの有料配信を行い、それをDVDとして発売している。
来週には6月に配信したオンラインライブ「EARLYACTION」に配信時には未公開だった楽曲やメンバーのトークセッションも収録してDVDとして発売される。
この有料配信の形態は、コロナ禍が明けてライブ活動が再開された以降もライブに行きたくてもなかなか出かけることができない地方のファンなんかに向けて継続されていくんだろう。
この週末は毎週金曜夜の定番大貫憲章のインスタライブKenrocksTVに加え
You Tubeの番組「豪の部屋」ではコレクターズの加藤ひさしが2時間にわたりモッズとして生きてきた道を語り
無料で自分の好きなミュージシャン等が音楽、生き方なんかを語るのを生の声で聴ける貴重さも時代の変化で受けることができることになった恩恵のひとつ。
この先、どんな音楽との出会い方が待っているのか。もしかしたら、リビングルームがあたかもライブ会場になったかのように3D映像となったバンドのライブを目の当たりにできるなんて日も遠くないかもな・・・。
でもやっぱりホントのライブが一番だよなー。
では、また。