一昨年の12月にそれまで聞くのを敬遠していたコレクターズの30th Anniversary東京武道館公演のライブDVDを何かのきっかけで手にしたところからモッズ熱が高まったことは以前のブログにも記した。

その後コレクターズが世に出るきっかけとなったライブハウス新宿JAMの閉店ライブに迫ったドキュメント映画「さらば青春の新宿JAM」のカッコよさにはまり、30年以上も遅れてコレクターズファンに。


今年1月に始まったTOUR2021 A Trip in Any Other Worldの札幌公演で初コレクターズをと計画したがツアーは中止に。


この秋緊急事態宣言も明け、ようやく35th Anniversary"It's Mod Mod World Tour"が開始され、昨日、めでたくコレクターズのライブ初参戦の日を迎えることができた。


2021年11月27日(土)
朝から雨と雪が交互に振り続ける札幌。
今回のライブは指定席形式となっていることから開場前に並ぶ必要がない。ということで雨・雪にあたる時間が短く済むバスでゆっくりと会場近くの大通へ向かうことに。


自宅マンション前がバス停なので屋根があるマンションのポーチでバスを待つもなかなか来ない。
「あれっ?」と思い、バス停の時刻表を確認すると完全に時間を間違っているではないか。次のバスまで30分。仕方がないので12~3分ほど先の地下鉄の駅に徒歩で向かうことに。
地下鉄だと大通の先のバスセンター前で降りれば、そこから会場までは5~6分で着くので17時の開演には余裕で間に合う。雨と雪にあたる時間は増えることになったけど・・・。

今回の会場はcube gardenというライブハウス。
大通の繁華街から少し外れた場所だが、そばには札幌ファクトリーという商業施設があるので近辺の人通りは意外に多い。
蛇足だが、このライブハウスは大泉洋や安田顕等を擁するタレント事務所オフィスキューが運営しているらしい。事務所も同じ建物内にあるようだ。

ライブハウスに着いたのは開場の2、3分前。

2階の入り口に繋がる階段に並んで待っているのはわずか15人ほど。まぁ、雨だし指定席だし開場前にわざわざ並ぶ必要はないとほとんどのファンは考えてるんだろう。


いつもザ・モッズやゴリゴリのロックバンドのライブにしか行くことがない自分にとって、周りのファンの様子がいつもと違い、おとなしそうな方ばかりで少し緊張。髪を下ろしてきたのは正解だった。


で、ほどなく開場。


入り口で検温した後、初めての電子チケット(スマチケ)の操作に少し戸惑いながらも思いのほかスムーズに入場。


グッズコーナーがモッズの時のようにゴチャゴチャしてない!意外にグッズ購入者は少ないのか。
せっかくなので記念にパーカーとマドラーの2点を購入。と思ったら、なんと購入品を立派なコレクターズ専用の紙袋に入れてくれるではないか!普段行くライブなんてほとんど商品をそのまま渡されるだけ。さすがメジャー所属のバンドは違うなとひとしきり感心。



ホールに入ると意外に狭いこととステージの天井の高さに驚く。

隣との間隔もほぼなく並べられたイスを数えると130席ほど。3階席を含めても200席にも満たないことになる。

普段よく行くペニーレーン24がスタンディングで500名収容だからその半分以下。
武道館でもライブを行うほどのコレクターズにしては集客人数が少しだけ寂しいかもなー・・・なんて考えながら周りを見渡して愕然とした。

7~8割が女性ではないか。男性は数えるほど、しかも一人で来てる男性がほとんど見当たらない・・・。ライブDVDを見て少しは予想していたが、ここまでとは驚き。
髪は下ろしてきたが、ジーンズにチェーンなんか付けて来ているのさえ自分だけのようだし。


うわっ、両隣はやっぱり女性だ・・・。


先月のモッズ野音ライブとは真逆の雰囲気に逆の意味でビビッてしまうぞ。


なんて思っているうちにほぼ時間通りにライブが始まる。


ツアーはここ札幌から始まり,この後も長く続くのでセットリスト、ライブの内容は控えることにしよう。



コーターローさんのES-335。聞き慣れたモッズの苣木教授のES-335と同じ楽器?と思えるほど、そのサウンドの違いに驚き。
大股を開いてギターを掻き鳴らす(この表現がピタリとはまります)姿を目の前で観ることができる幸せと言ったら。


JEFFはいつものオリンピックホワイトのジャズベ。と思ったらいつもと雰囲気が違う。?? おっ、ピックガードがいつものべっ甲柄じゃなくホワイトだ。50年代のフェンダーエスクワイヤ―みたいでこっちの方が断然カッコよい。音はブンブンというより、どちらかというバキバキという感じか。結構メロディアスなフレーズを弾くんだなーなんて感心しきり。


KOZIのドラミングの力強さは見ていて、聞いていて気持ちがよいのはDVDで証明済だったが、生だとそれをはるかに超える感じだ。


リーダーはほんとに歌がうまい。ロックじゃなく歌謡曲なんか歌わせたらすごいことになりそうだ。MCも冴えてわたっている。隣の子なんてそこまで笑うかというほどにホントにお腹を抱えて笑いっぱなしだ。
借り物のテレキャスターを持つ姿を観られたことは貴重だったかも。ターゲットマークのタンバリンもキマッてたし。


ショウ的要素はほとんどなく、とにかくオーディエンスの前で歌える、演奏できる喜びが爆発していたようなライブ。
無観客のライブ配信も悪くはないが、やっぱりライブハウスで生のライブを観られるの堪らない。あとは思いっきり声を出して、コール&レスポンスなかができれば言うことなしか。
アンコール前に照明のトラブルがあったのも生のライブだからこそ。こんなのも含めてライブだよ。


自分がコレクターズを知ったときにはすでにこのメンバー。

その前と比べる必要はないのかも知れないが、ベース、ドラムが前メンバーだった頃のDVDなんか見ると、リーダー、コータローとリズム隊の2+2的なバンドに感じられたのだが、今は完全に4人が一体となったバンドになったんじゃないかなー、と素人目線、にわかファンとしては感じずにはいられない。なんて考えてるうちに、初めてのコレクターズのライブは素晴らしすぎてあっという間に終演。


ドリンクチケットをビールに換え、喉を潤しながら余韻に少しだけ浸り帰路につくことに。帰りの地下鉄を降りたところで駅ビル構内の居酒屋へ入り再びビールを。


そう、これをしたかったのだ。


ライブの後に友人と飲む酒も最高だが、なじみの店で一人ゆったりとカウンターに座って飲みながらライブのことを思い返す。こんな時間を長いこと待っていたのだ。こんな時間を与えてくれたコレクターズには感謝だ。


でも、やっぱりライブは、男だらけ、リーゼントに皮ジャンだらけのあの雰囲気の方が落ち着くかな・・・。



おしまい。