いつもより少しだけ遅く目覚めた休日の朝。
コーヒーを淹れた後、取り替えたばかりの新型iPhoneでメールのチェックをしていたら昨日の日付でデビットカードご利用通知とある。


「??」


昨日はカードを使った覚えがない・・・。
メールを開封すると昨日8,160円を利用したことになっている。


やはり覚えがない。


よくあるフィッシング詐欺メールか?念のためすぐにカードのアプリを開き入出金明細をチェックするとやはり昨日の日付で「-8,160円」とあるが、利用コードだけで利用店舗の記載がない。


えっ?不正利用?


いや、昨晩酔って何かポチッとしたかもと、次はよく使うオンラインショップやオークションサイトをチェック。


どこも利用した形跡はない。


つい一週間前も50万円以上もの利用通知のメールがあり、不正利用されたかとカード会社に問い合わせ、カード会社を装った詐欺メールだとわかった出来事があったばかり。これはいよいよホントに不正利用されたか・・・。と気が重くなったところで、ふと、今日はTHE MODS 40TH ANNIVERSARY LIVE「約束の夜」のファンクラブ優先チケットの抽選結果がわかる日だったななんてことが頭が浮かんだ。

「あれ?もしかしてチケット代金?」とファンクラブのチケット案内のチラシを取り出してチケット代金と手数料をいくつか足してみると8,160円!

これだー!

でも抽選結果は今日の午後にメールがくるはず。ましてその前に代金の引き落とし?もしかしたらカード決済の当選者は昨日のうちに決済の手続きがされたのだろうか。自分はたまたまデビットカード(カード利用と同時に口座から引き落とされるやつ)を決済に使ったので即日引き落とされたのかも。

で、13時30分。


キター!当選メール!


それにしても当選結果の連絡が来る前にカード利用連絡でチケット当選がわかるとは、いやはやなんとも本末転倒なことではないか。



1982年の伝説の雨の野音以来、モッズファンにとって野音でのライブはとてもとても大切な瞬間になっている。

北海道に住む自分は東京で行われるライブにそうそう行けるはずもなく、ようやく行けるようになったのは子育ても落ち着いた10年前の2011年6月15日30th anniversary YA-YA-ROCK-ONから。16歳でモッズに出会ったガキはすでに45歳を過ぎたオヤジになっていた。

ここ最近は5年毎のアニバーサリーイヤーに野音でライブが行われるのが恒例となっていて、2021年の今年はデビュー45周年にあたり、通常なら当然のごとく野音でのライブが行われるはずであった。

しかし、このコロナ禍で昨年の春からライブは控えていたモッズ。今年になってもコロナは落ち着くどころか拡がる一方で、野音どころかライブツアー自体来年以降までお預けかと思っていた矢先の突然のツアー開始と野音ライブ決定のニュース。

嬉しさより驚きが先だった。
そしてふつふつとこみ上げる喜びの感情。
1年半以上遠ざかっていたライブがついに。
しかも野音で。

しかし、ファンクラブからの案内を読んでみると今回のツアーは観客を半分に抑えて実施されるということで、まずはファンクラブ優先チケットの抽選から始まるという。
野音に限ってはチケット2枚購入時は隣席ということで厳密には半数にならないようだが、それでも売切必至、これはかなりハードルが高そうだと思いながらの応募だったので当選は正直驚き。

さて、東京行きを見越して壊れたバッグも新調してあるし、Tシャツも手に入れてある。


ネックレスのチェーンの修理も夏の間に終わっている。


飛行機のチケットも今しがた予約した。


どうせならドクターマーチンのブーツも新調してしまおうか。

ワクチンも2回済ませたし緊急事態も明けたのだから、東京にいる大切な仲間と久しぶりに酒を組み合わしてもいいのかな。 


野音では5年ぶりに懐かしいアイツにもきっと会えるだろう。


もう2年も帰省していない東京に住む長男とだって食事くらいしたいところだ。


コロナ前だってかけがえのない大切な時間だった様々な瞬間が、今年の秋は更に輝きを増すことになりそうだ。

ビルと木々に囲まれた独特な空間が昼の光から夕闇のライトアップに変わるあの瞬間。
今年は一体どんなメロディーが流れているのか。

READY TO HIBIYA。
約束の夜はもうすぐそこだ。